最高齢アプリ開発者 若宮さん講演「老いてこそデジタル」 沼津

 世界最高齢のアプリ開発者として知られる若宮正子さん(88)が6日、沼津市で講演した。58歳でパソコンを購入し、81歳で高齢者向けゲームアプリを開発したいきさつを紹介し、「インターネットで世界が広がった。老いてこそデジタル」と力説した。

デジタル活用の大切さを説く若宮さん=沼津市
デジタル活用の大切さを説く若宮さん=沼津市

 市社会福祉協議会が主催し、約110人が耳を傾けた。お札を数えるのが苦手な銀行員だった若宮さんは、紙幣計数機の登場で「足りないところを補ってくれる」と機械に関心を持った。介護していた母親が他界した後、ネット上でつながる友人の存在が支えになったと語った。
 高齢者が楽しめるアプリがなく、若い人に作るよう頼んだが断られたと開発の動機を明かした。「日本人は手順を学ぶのが大切だと思っているが、何を作りたいか思いつくのがもっともっと大事」と強調。パソコンを購入した当時は個人に普及し始めたばかりで「買うのは物好きかオタクだけだった」とユーモラスに語り、笑いを誘った。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞