空自浜松基地 管制回数が最多 22年度 練習機訓練増加 

 防衛省南関東防衛局は10日に浜松市役所で開かれた市基地対策協議会代表委員会で、航空自衛隊浜松基地(中区)の2022年度管制回数(航空機離着陸時や近傍通過機への管制対応回数)が2万9473回に上り、過去10年で最多だった前年度を2944件上回ったことを報告した。
 21年10月に鳥取県の美保基地から第41教育飛行隊が移転し、練習機「T―400」の訓練が年間を通じて行われたことが要因。同隊移転により、21年度の管制回数も前年度から5303回増えていた。同局は他基地への訓練分散やカリキュラムの見直しなどにより、当初見込みよりも月100回程度の抑制に努めていると説明している。
 年間騒音発生回数は測定全4地点のうち3地点で増加。委員からは「朝方の訓練は配慮を」「防音工事を進めてほしい」などと意見が上がり、同局側は引き続き、騒音状況を注視し、周辺住民の生活環境に最大限配慮する意向を示した。
 また、同基地の消火用水槽2カ所で国の暫定目標値を超える有害な有機フッ素化合物が検出されたことについて、同基地は23年度末までに水槽水を基地外に搬出し、処分する方針を明らかにした。水槽外への流出は確認されていないという。
 市は22年度に防音工事や空調機整備、道路改良、学校改修などで計3億1千万円の補助金と交付金の助成を受けたことを報告した。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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