「実装」へ発信強化 沼津版スマートシティ実現プロジェクト 市民参画促進

 沼津版スマートシティ実現プロジェクト「X-Tech NUMAZU(クロステックヌマヅ)」に取り組む官民協議会は13日、本年度初会合を沼津市で開いた。新設の「産業」と「健康・福祉」を含む5部会が活動計画を報告した。生活やまちづくりに役立てる「実装」段階に入った事業が多く、情報発信を強化し市民の主体的参画を促すことを確認した。

情報発信を強化し市民の主体的参画を促すことを確認した協議会=沼津市
情報発信を強化し市民の主体的参画を促すことを確認した協議会=沼津市

 モビリティ部会は昨年度実施した車番調査のデータを応用し、大規模イベント時の交通計画をつくる。健康・福祉部会は人工知能(AI)でフレイル対策が必要な人を探し、福祉サービス提案を試みる。情報の一元化部会は支払いを伴う手続きの電子申請を拡大し、転入手続きの書類を書かない「スマート窓口」の本格導入を目指す。
 東京大先端科学技術研究センターの吉村有司特任准教授は「(各部会が)相乗効果を生み出して沼津モデルをつくりたい」と期待を込めた。女性や障害者をはじめ多角的な視点を反映させるべきとの意見が出た。
 JR沼津駅付近の鉄道高架化や中心市街地再開発の動きに呼応して2021年度に始動した。市と同センター、IHI、富士通Japan、明電舎、リコーが中核を担う。
 (東部総局・矢嶋宏行)

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