記者コラム「清流」 監視役の監視

 御前崎市の幼保こども園の再編統合事業を巡り、5月末に当時の市議会議長らが関連予算を議決後に市に対して計画変更を求めた問題行動は、正副議長の役職辞職に発展した。これを機に市民も議員職責の重みを見つめ直す機会にしたい。 選挙で選ばれた議員は市民の声を行政に届け、市長の市政運営をただす立場だ。特に公金使途や政策内容の妥当性を見極める予算審議は重要で、計画に不明瞭な点があれば修正を指摘する必要がある。行政監視役と呼ばれるゆえんだ。
 しかし、今回のように予算を可決後、議員がすぐに市長に計画変更を求めてしまえば議会の必要性と信頼は揺らぐ。議会が機能してこそ市政運営に緊張感が生まれるのだ。
 では、誰が市議会を監視すれば良いのか。有権者の市民の役割でもある。
 (御前崎支局・市川幹人)

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