永井紗耶子さん受賞から一夜 地元書店 興奮冷めやらず “島田発の直木賞”即完売

 島田市生まれの永井紗耶子さん(46)の時代小説「木挽町(こびきちょう)のあだ討ち」が直木賞に決まり、一夜明けた20日、同市内の書店は開店早々に売り切れ、市民は島田生まれの直木賞作家の誕生を祝福した。

直木賞受賞から一夜明け、開店早々に受賞作が売り切れた特設コーナー=20日午前、島田市の焼津谷島屋アピタ島田店
直木賞受賞から一夜明け、開店早々に受賞作が売り切れた特設コーナー=20日午前、島田市の焼津谷島屋アピタ島田店

 同市の書店「焼津谷島屋アピタ島田店」に設けられた特設コーナーでは、6、7冊あった在庫が開店後まもなく完売した。他の店舗も品薄状態とみられる。焼津谷島屋の中野道太専務(43)は「想定以上の反響。重版は決まっているので、可能な限り数を確保したい」と興奮気味。
 買い求めようと店を訪れた同市の無職増井治義さん(77)は永井さんが横浜育ちと知り、「自分も島田生まれで横浜に30年ほど暮らしたので親近感を持った。藤沢周平が好きなので、時代小説をぜひ読みたかった」と話した。
 永井さんが今も見物に足を運ぶという「島田大祭・帯まつり」ゆかりの大井神社の片川徹宮司(68)は「大変うれしい。祭りが文化をもたらしていることは光栄」と喜んだ。
 (島田支局・寺田将人)

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