「シルビアがあったから」 藤枝東高サッカー部宿舎のホテル閉業へ OB、現役生感謝

 サッカー名門校の藤枝東高の部員が宿舎として利用し、経営難を理由に閉業する藤枝市稲川のホテルシルビア(菊川一夫社長)で31日、「ありがとうシルビアの会」が行われた。OBや現役部員、学校教員、後援会関係者ら計約50人が集まり、長年サッカー部員の生活を支え続けた菊川社長(80)と副社長の妻千枝子さん(79)、長女の内藤朝子さん(56)に感謝の気持ちを伝えた。

集まった関係者と記念撮影する前列右から菊川一夫社長、妻千枝子さん、長女の内藤朝子さん=31日午後6時50分ごろ、藤枝市稲川のホテルシルビア
集まった関係者と記念撮影する前列右から菊川一夫社長、妻千枝子さん、長女の内藤朝子さん=31日午後6時50分ごろ、藤枝市稲川のホテルシルビア
藤枝東高サッカー部のOBや現役部員と記念撮影する前列右から菊川一夫社長、妻千枝子さん、長女の内藤朝子さん=31日午後6時40分ごろ、藤枝市稲川のホテルシルビア
藤枝東高サッカー部のOBや現役部員と記念撮影する前列右から菊川一夫社長、妻千枝子さん、長女の内藤朝子さん=31日午後6時40分ごろ、藤枝市稲川のホテルシルビア
集まった関係者と記念撮影する前列右から菊川一夫社長、妻千枝子さん、長女の内藤朝子さん=31日午後6時50分ごろ、藤枝市稲川のホテルシルビア
藤枝東高サッカー部のOBや現役部員と記念撮影する前列右から菊川一夫社長、妻千枝子さん、長女の内藤朝子さん=31日午後6時40分ごろ、藤枝市稲川のホテルシルビア

 OBからはJ2ジュビロ磐田の山田大記選手(34)や藤枝MYFCの平尾拳士朗選手(22)ら現役プロ選手が駆け付けた。山田選手は「シルビアがあったから今の僕たちがいる。感謝と恩返しの気持ちを大切に持ち続け、自分の人生を頑張っていきたい。元気でいてください」と述べた。
 現役部員を代表し、3年の河西祐哉さん(18)と野田隼太郎さん(18)が菊川さん夫婦にお世話になった部員からの寄せ書きと「長い間お疲れ様でした。これからも元気でいてください」と書いたサッカーボールを手渡した。後援会は感謝状とエースナンバー「10」の藤枝東高のユニホームを贈呈。OB会と父母会も花束を贈った。
 千枝子さんは「言葉にできないくらい感謝している。これからも今までのように人としての礼を尽くした生き方で素晴らしい人生であることを祈っている」と涙ながらに語った。久々に再会したOBの顔を見て「会えてうれしい。でも、別れも寂しい」と話し、宿舎生活の思い出話に花を咲かせた。
 菊川さん夫婦は1985年に知人の依頼で同校サッカー部員を自宅で受け入れたのをきっかけに、計158人の同校部員を見守ってきた。現役部員は今後、市内のアパートを宿舎として利用する。

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