記者コラム「清流」 記憶に残る大輪

 春に浜松に着任してからネモフィラやヒマワリ、フジなどさまざまな花の取材をしてきた。7月末、袋井市の夜空に浮かんだ、その花の“大輪”は格別だった。4年ぶりの開催となった「ふくろい遠州の花火」。待望の花火大会に来場者も笑顔の花を咲かせた。
 これまで各地のイベントで花火を撮影してきたが、これほどシャッターチャンスが多いのは初めての経験だった。スターマインが何度も打ち上げられ、花火師の腕を競う競技コンクールでは幾重にも工夫が凝らされたカラフルな大輪が咲き乱れた。多重露光や合成をしなくても撮れ高は十分で、約1時間半、夢中になってシャッターを切った。
 会場は混雑したが、にぎわいにコロナ以前の光景を思い出した。来年以降も思い出を刻むイベントとして毎年続いていってほしい。
(浜松総局・山川侑哉)

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