静岡食材ムダなく おかき「輪乃菓」好評 静岡市葵区・障害者支援施設で手作り

 静岡市葵区薬師の障害者就労支援施設「アトリエ・ポルト」が持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しようと手作りしている米菓「輪乃菓(わのか)」が8月末まで、同区のセブン-イレブン7店舗で販売されている。通常は廃棄されることが多い海藻アカモクやサクラエビのヒゲなど市内産の食材を有効活用した。市内のセブン-イレブンで授産製品を販売するのは初という。

「輪乃菓」を手にする施設利用者(右から2人目と3人目)と関係者=静岡市葵区のアトリエ・ポルト
「輪乃菓」を手にする施設利用者(右から2人目と3人目)と関係者=静岡市葵区のアトリエ・ポルト


 輪乃菓は粒状のおかきで、「アカモク」「海老(えび)」「焼塩」の3種類を販売。障害者の収入増のため授産製品の品質向上を支援する市の「授産品開発・改良アドバイザー派遣事業」に、ポルトを運営する社会福祉法人愛誠会が申請し、静岡伊勢丹と鈴木学園中央調理製菓専門学校静岡校から商品コンセプトやパッケージ、味について助言を受けた。6月から販売を始め、売れ行きは好調という。
 ポルトには10代後半~40代後半の知的障害者19人が通い、全員が「輪乃菓」の製造や袋詰め、配達などの作業の一部を担う。施設管理者の矢崎朋和さん(43)は「お菓子を通してみんなの輪をつなぎたいという願いを込め、輪乃菓と名付けた」と話す。セブン-イレブン・ジャパン総務法務本部の岩田崇さんは「このような取り組みを今後増やしていきたい」と語った。
 1袋60グラム入り450円(税込み)。問い合わせはアトリエ・ポルト<電054(655)3090>へ。
 (社会部・瀬畠義孝)

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