卓球プロの技 間近で 静岡ジェード 開幕戦チケット完売

 静岡県初のプロ卓球チームとしてTリーグ男子に新規参入した静岡ジェードの開幕戦が5日夜、静岡市中央体育館で行われた。市北部の中山間地「オクシズ」に拠点を置き、地域密着を掲げるチームに「レベルの高い試合を身近で見られる」「競技人口がもっと増えればいい」と、期待する来場者の声が相次いだ。

選手の活躍を見つめる観客=5日午後、静岡市葵区の市中央体育館(写真部・坂本豊)
選手の活躍を見つめる観客=5日午後、静岡市葵区の市中央体育館(写真部・坂本豊)

 チームの船出を見ようと、午後4時半の開場前から多くの人が列をつくった。チケットは事前に完売し、約千人が集まった。卓球に6年間取り組む、三宅秀治君(同市立森下小6年)は「強烈なチキータレシーブをはじめ、プロの技術を見たい。プロの試合を静岡で見られるのはうれしい」と目を輝かせた。
 県内の卓球関係者も競技人気の定着に期待を寄せる。日本卓球協会認定の上級審判の資格を持ち、同市清水区で卓球教室を開催する天野良雄さん(71)は「トップ選手はコートサイドで聞こえるボールを打つ音が違う」とプロの迫力を説明。さらに「静岡ジェードの発足をステップにして、競技人口の底辺拡大も図りたい」と強調する。
 静岡ジェードを運営する「静岡オクシズUU」(同市葵区)の河村水稀社長は「これだけたくさんの方が来てくれてうれしい限り」と感慨深い様子。その上で「開幕戦で終わらせない工夫が必要。静岡は他競技のプロチームも多い。卓球観戦も選択肢の一つに加えてもらえれば」と語り、11月の地元戦へ運営面の課題を洗い出す考えだ。
 (運動部・名倉正和)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞