陸上 辻本(開誠館) 男子3000障害 東海高校新で4位/松田(浜松商) 6位入賞 全国高校総体

 全国高校総体(インターハイ)は6日、北海道で行われ、静岡県勢は陸上男子3000メートル障害で辻本桜寿(浜松開誠館)が自身の持つ東海高校記録を塗り替える8分46秒85で4位入賞した。男子110メートル障害は浅井惺流(東海大翔洋)が14秒38で6位、宮本皓寿(浜松市立)が14秒41で7位だった。男子走り高跳びの松田央(浜松商)は1年生でただ1人決勝に進み、2メートル00で6位に食い込んだ。剣道男子団体の浜名は決勝トーナメント1回戦で三養基(佐賀)を破って8強入り。準々決勝は大社(島根)に惜敗した。ソフトボール男子の飛龍は7-0で京華(東京)との2回戦に勝った。

男子3000メートル障害決勝 8分46秒85の東海高校新で4位になった浜松開誠館・辻本桜寿(中央)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子3000メートル障害決勝 8分46秒85の東海高校新で4位になった浜松開誠館・辻本桜寿(中央)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子3000メートル障害決勝8分46秒85の東海高校新で4位になった浜松開誠館・辻本桜寿(中央)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子3000メートル障害決勝8分46秒85の東海高校新で4位になった浜松開誠館・辻本桜寿(中央)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子110メートル障害決勝 6位になった東海大翔洋・浅井惺流(左)と7位の浜松市立・宮本皓寿(右)=札幌市厚別公園競技場
男子110メートル障害決勝 6位になった東海大翔洋・浅井惺流(左)と7位の浜松市立・宮本皓寿(右)=札幌市厚別公園競技場
男子走り高跳び決勝 6位に入賞した浜松商・松田央=札幌市厚別公園競技場
男子走り高跳び決勝 6位に入賞した浜松商・松田央=札幌市厚別公園競技場
男子3000メートル障害決勝 8分46秒85の東海高校新で4位になった浜松開誠館・辻本桜寿(中央)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子3000メートル障害決勝8分46秒85の東海高校新で4位になった浜松開誠館・辻本桜寿(中央)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子110メートル障害決勝 6位になった東海大翔洋・浅井惺流(左)と7位の浜松市立・宮本皓寿(右)=札幌市厚別公園競技場
男子走り高跳び決勝 6位に入賞した浜松商・松田央=札幌市厚別公園競技場

男子3000障害 高速レース 辻本 食らいつく  史上最高レベルのスピードレースで意地は見せた。男子3000メートル障害の辻本(浜松開誠館)はライバル永原(長野・佐久長聖)に日本高校新の独走を許したが、8分46秒85で自身の東海高校記録は塗り替えた。昨夏から順位を一つ上げ4位。「この一つはだいぶ大きい。成長の証」と表情は明るかった。
 予選は余裕で自動通過の組3位以内を確保したと思いきや、フィニッシュ直前に抜かれ4位。タイムで拾われ事なきを得たが、「落ちていたら静岡に帰れない」というほどの緊張感を味わい吹っ切れた。決勝は飛び出した永原と留学生を追う3位集団でハイペースに食らい付いた。
 中学で陸上を始めた時から、父雅致さんとの二人三脚。競技未経験の父が独学で考えた練習メニューで成長した。特に中2まで弱点だったスパートは今では大きな武器。決勝でもラスト100メートルから留学生に競り勝ち、「集大成の走りは見せられた」とうなずく。
 今後の長距離シーズンで目指すのは父と掲げた最後の目標でもある5000メートル13分台。「決勝も1000~2000メートルがタレた。スピード持久力を鍛え、5000メートルの記録を伸ばすことが将来につながる」とすぐに練習を再開するつもりだ。
 (山本一真) 110障害 浅井6位、宮本7位 笑顔なく 県勢ワン・ツーの期待も…  県勢ダブル入賞にも笑顔はなかった。ワン・ツーも期待された男子110メートル障害は浅井(東海大翔洋)が6位、宮本(浜松市立)が7位。特に準決勝で全体トップ、自己タイの14秒08と好調だった宮本は「悔しいです」と声を絞り出した。
 好感触だったスタートで先行された焦りが宮本の歯車を狂わせた。192センチの長身で広がりがちなストライドを抑え、高速ピッチで加速するはずが「インターバルで体が突っ込み、リード脚が何度もハードルに当たった」と最後までスピードに乗れなかった。
 浅井は予選が14秒62の組2位通過。決勝進出に不安がよぎったが、「八種競技は(走り高跳びが記録なしで)全くだめ。応援を台無しにしたくない」との思いで走りが変わった。準決勝で14秒29、決勝も14秒38と自己2、3番目の好タイムを連発。1年でただ一人入賞した昨夏から一つ順位を上げた。
 県内でハイレベルの競り合いを演じてきたライバル同士。宮本が「楽しかった」と振り返れば、浅井は「宮本さんの悔しさも、来年自分がぶつけたい」と日本一を誓った。
走り高 松田(浜松商)6位入賞 1年生ジャンパーきらり  1年生ジャンパーがきらりと光った。3年6人、2年1人が並んだ男子走り高跳びの表彰台に、浜松商のルーキー松田が割って入った。2メートル00を跳んで6位。「自分の本当の力とは言い切れないが、形に残るものを取れた」とはにかんだ。
 決勝は最初の1メートル97から脱落者が出るサバイバルレース。「今までで最も感覚が良かった」と、力強い踏み切りから軽やかにバーを越えた2メートル00の一発クリアが試技数差の入賞を呼び込んだ。
 中学2年まで背面ではなくはさみ跳びで1メートル60台を跳んだ。この時期に培った踏み切りの強さが最大の持ち味。高校では助走を一から作り直し自己記録は中学時代の1メートル91から2メートル03まで伸びた。
 今回は2メートル03で失敗したが、バーに触れたのは抜き足だけ。「2メートル06までは跳べる手応えがある。そこから2メートル10を目指したい」と成長を期した。

【男子】
 ▽110メートル障害決勝 ①山中恭介(千葉・市船橋)14秒01②小島(千葉・東海大浦安)14秒15③高橋(山形・山形中央)14秒17⑥浅井惺流(東海大翔洋)14秒38⑦宮本皓寿(浜松市立)14秒41
 ▽3000メートル障害決勝 ①永原颯磨(長野・佐久長聖)8分32秒12=高校新②黒田(岡山・玉野光南)8分40秒71③遠藤(長野・佐久長聖)8分45秒47④辻本桜寿(浜松開誠館)8分46秒85
 ▽1600メートルリレー決勝 ①東福岡(福岡=庄籠、櫛橋、小坂、渕上)3分9秒86②相洋(神奈川)3分10秒39③自由ケ丘(福岡)3分10秒43
 ▽走り高跳び決勝 ①福士湊(東京・明星学園)2メートル12②川崎(兵庫・市尼崎)2メートル09③黒田(大阪・四條畷)2メートル06⑥松田央(浜松商)2メートル00
 ▽円盤投げ決勝 ①松田流輝(岐阜・市岐阜商)48メートル01②藤原(三重・稲生)47メートル56③亀井(山梨・上野原)45メートル89
【女子】
 ▽3000メートル決勝 ①カリバ・カロライン(鹿児島・神村学園)8分43秒09=大会新②ローズ(広島・世羅)8分55秒02③ルーシー(青森・青森山田)8分56秒33
 ▽100メートル障害決勝 ①林美希(愛知・中京大中京)13秒53②片山(愛知・中京大中京)13秒67③谷中(大分・大分雄城台)13秒71
 ▽1600メートルリレー決勝 ①京都橘(京都=小野田、福井、河野、滝野)3分39秒36②市船橋(千葉)3分39秒44③相洋(神奈川)3分41秒50
 ▽三段跳び決勝 ①田口侑楽(埼玉・国際学院)12メートル85=大会新②中村(東京・八王子学園八王子)12メートル48③釣本(大阪・大阪桐蔭)12メートル36

県勢の予選、準決勝成績
【男子】
 ▽110メートル障害予選
 「1組」①宮本皓寿(浜松市立)14秒35=準決勝進出
 「8組」②浅井惺流(東海大翔洋)14秒62=準決勝進出
 ▽同準決勝
 「1組」②浅井惺流(東海大翔洋)14秒29=決勝進出
 「2組」①宮本皓寿(浜松市立)14秒08=決勝進出
 ▽同決勝 ⑥浅井惺流(東海大翔洋)14秒38⑦宮本皓寿(浜松市立)14秒41
 ▽3000メートル障害決勝 ④辻本桜寿(浜松開誠館)8分46秒85
 ▽1600メートルリレー準決勝
 「3組」⑤富士東(杉山、植田、佐藤、宮本)3分14秒27=落選
 ▽走り高跳び予選
 「2組」⑤松田央(浜松商)2メートル00=決勝進出、内山雄太(浜松商)=記録なし
 ▽同決勝 ⑥松田央(浜松商)2メートル00
【女子】
 ▽100メートル障害予選
 「6組」⑥堀野伶奈(浜松湖東)14秒70=落選
 「8組」③西村ほの夏(浜松市立)14秒45=落選
 ▽三段跳び予選
 「1組」⑪橋本詩音(雙葉)11メートル61=落選⑱山田亜胡(田方農)11メートル13=落選
 

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