アカウミガメ 今季初ふ化 御前崎 人工管理卵23個から

 御前崎市の砂浜で産み落とされた絶滅危惧種アカウミガメの卵が7日、今季初めてふ化した。6月6日に同市池新田で保護した今年初産卵の卵で、105個のうち23個から子亀が殻を破って地上に出てきた。

ふ化場の砂場で元気よく動き回るふ化直後のアカウミガメ=御前崎市
ふ化場の砂場で元気よく動き回るふ化直後のアカウミガメ=御前崎市
アカウミガメのふ化を確認し、目を細める保護監視員の福田さん
アカウミガメのふ化を確認し、目を細める保護監視員の福田さん
ふ化場の砂場で元気よく動き回るふ化直後のアカウミガメ=御前崎市
アカウミガメのふ化を確認し、目を細める保護監視員の福田さん

 アカウミガメは砂浜に穴を掘って産卵するが、高波や外敵から襲われるリスクを防ぐため市から委嘱を受けたウミガメ保護監視員がいったん卵を掘り起こし、保護している。ふ化場に運んだ後、再び卵を砂場に埋めてふ化するまで人工管理してきた。
 アカウミガメの赤ちゃんは約2カ月間、卵の中で成長し、ようやく殻から脱出。体長約4センチの子亀たちは砂をかき分けながら地上に這(は)い出て、砂地を元気に動き回っていた。
 子亀がふ化しているのを確認した保護監視員の福田伸次さんは「元気いっぱい育ってほしい」と目を細めた。子亀はその日のうちに大海原へ放たれた。
 御前崎市内では今季、親亀25匹が計2722個の卵を産卵した。昨年のふ化率は47%だった。
 (御前崎支局・市川幹人)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞