増田(浜松市立)7位 応援を力に奮起の入賞 全校高校総体・競泳
沈んだ心を再び奮い立たせたのは、周囲の後押しだった。男子100メートル自由形で増田(浜松市立)は7位入賞。200メートルで11位どまりだったショックを振り払い、「みんなの応援の前で泳げて幸せだった」と笑顔を見せた。
「正直、立ち直れないと思った」。昨年のインターハイで2年生ながら5位入賞した200メートルでふがいない結果に終わり、大会期間中にもかかわらず、どうしても気持ちが入らなくなった。そんな時、「まだ100メートルがある」と声をかけてくれたのが仲間と恩師、家族だった。
「自分のレースをして全力で楽しもう」。気力を取り戻して予選を突破し、決勝へ。「前半硬く力みが出て後半ギアを上げられなかった」と自己ベストは更新できなかったが、51秒63で泳ぎ切った。
ただ、「負けは負け。全国で勝負する心構えがまだできてない」と満足感はない。「気持ちも技術、体力も、もっと強くなりたい」。レース後すぐに、最後の全国総体の場で得た経験を次の舞台につなぐ決意を固めた。
(寺田拓馬)