静岡人インタビュー「この人」 全国青色申告会総連合の新会長 伊藤升吾さん(浜松市東区)

 全国各税務署管内402の青色申告会(青申会)で構成する組織。常任理事、副会長を歴任し6月、トップに就任した。県青色申告会連合会、浜松西青色申告会、浜松市納税意識啓発市民会議の会長も務める。70歳。

伊藤升吾さん
伊藤升吾さん

 -青申会とは。
 「個人事業主を中心とした納税者団体。記帳から決算、申告に至る一連の指導だけでなく、経営や労務、登記、建築、相続など事業に付随するさまざまな問題の相談に乗ることができる体制を整えている。会員にとっては同規模の事業主との異業種交流も魅力の一つだと思う」
 -全青色の主な活動は。
 「青申会の会員は全国に100万人、県内では3万人。各青申会員の獲得と指導に向けたサポートに注力している。具体的には記帳の会計ソフトを作り、低廉な価格で提供しているほか、各青申会が会員らに記帳や申告などの指導をする際のテキストの作成なども行っている」
 -就任の抱負を。
 「青申会は創設から70年以上が経過した。会員ニーズや社会情勢に応じた活動を展開する必要がある。会勢拡大、指導の充実に加え、IT化やAIなどに対応するため、各青申会の財政基盤の確立は重要。『ワン青色作戦』を合言葉に、就任以来、全国青申会が一体となり、頑張ろうと呼びかけている」
 -10月に導入されるインボイス(適格請求書)への対応は。
 「消費税の課税業者となる会員が増加することが予想されるため、会員への研修、青申会の指導体制づくりを進めている。また、小規模事業主がインボイス発行事業者を選択した場合、納付税額が客から受け取った消費税の2割に軽減される特例期間について、現在の3年間から拡大するよう国に要望したい」
 (浜松総局・宮崎浩一)

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