“中学生議員”市政に提言 浜松 地方創生テーマに「未来議会」 若者の移住定住、魅力発信策…

 浜松市はこのほど、市内の中学生が市政や浜松の将来について考える「中学生未来議会」を市議会本会議場で開いた。テーマは「浜松をもっと元気にするために―浜松から地方創生」。56校から2年生各1人が“議員”として参加し、中野祐介市長や幹部職員に対して市政課題の質問や解決策の提言を行った。

浜松市政に関する質問や提言を行う生徒ら=同市議会本会議場
浜松市政に関する質問や提言を行う生徒ら=同市議会本会議場


 前年度までの「はままつ未来議会」を名称変更した。生徒は7月の事前学習会で、課題ごと六つのグループに分かれて準備を進めてきた。本番では市議会本会議の質疑を模して議員役の生徒が登壇し、中野市長ら市側が答弁する形式で実施。進行役の議長、副議長も生徒が務めた。
 若者世代の移住・定住に向けて魅力的な企業の誘致や職場環境の整備を求めたグループは、中心市街地の空き店舗をワーキングスペースとして活用することなどを提案。これに対し、中野市長は「空き店舗をテレワークの場として活用できないかを研究する。ICT企業の誘致にも取り組み、全国のICT人材を呼び込みたい」と答弁した。
 また、生徒らがSNSなどを活用した魅力発信策についてただしたのに対し、市側は今後、若い女性に人気のインフルエンサーまつきりなさんを起用した動画配信を予定し、シティプロモーション用のホームページを写真や動画を中心とした構成にリニューアルする意向を明らかにした。
 このほか、体験学習の充実や幅広い世代が交流する場の創出、公共交通の整備などについて質疑があり、生徒らは「市政に関心を持ち、情報発信などにも協力したい」と感想を述べた。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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