静岡人インタビュー「この人」 県PTA連絡協議会の会長に就任した 宮下修一さん(静岡市駿河区)
静岡県内各地区のPTA会員が連携するための組織「県PTA連絡協議会」の会長に就任した。中央大法科大学院教授。北海道釧路市出身。53歳。
-PTA活動のきっかけは。
「双子の長男と次男が小学生の頃に妻に勧められ、静岡市立大谷小PTAの父親委員会に入ったのが始まり。夏祭りのクイズ大会で、景品を懸けて子どもがはしゃいだり悔しがったりする姿を間近で見られて楽しかった。翌年には本部副会長、さらに次の年には会長に。同小140周年を祝う寸劇でカッパ役をやり『カッパの会長』と親しんで呼んでもらえるようになったのが良い思い出」
-PTAの現状をどう見るか。
「新型コロナウイルス禍を契機に、県内でも行事の見直しや棚卸しが進んでいる。そもそもPTAは、子どもたちのために親として何ができるか考える組織。本当に必要なものは何か。会員同士でコミュニケーションを重ね、新しい形を模索する挑戦が始まっている。多様な立場の人が集まり何かを成し遂げるのは楽ではないが、楽しいことだと思う」
-挑戦とは、具体的に何か。
「これまでPTAが担ってきた一部の活動を地域の他の組織にお願いしたり、ボランティア制にしたりする動きがある。また、肝試しや野外映画観賞会など、子どもの声に耳を傾けて新たに始まった取り組みもある」
-連絡協議会の意義は。
「各学校のPTAには、自力では解決が難しい課題もある。連絡協議会が連携の場を設定することで、近隣や同規模のPTA同士で課題を共有し、他の好事例を学ぶことができる。また各PTAの声を集め、行政に要望を伝える役割もある」
(教育文化部・鈴木美晴)