入院前にお薬整理 島田薬剤師会 市医療センター 患者情報を共有 モデル事業スタート

 島田薬剤師会は1日、島田市立総合医療センターに入院する患者を対象に、事前にかかりつけ薬局で入院時に持参する薬を整理してもらい、患者情報を同センターに提供する連携モデル事業を開始した。薬局と病院が情報を共有し、安心で安全な地域医療の提供を目指す。入院前や退院後も患者が薬を分かりやすく把握できるように、専用の薬整理バッグとチラシも作成した。

島田薬剤師会が作成した薬整理バッグとチラシ=島田市内
島田薬剤師会が作成した薬整理バッグとチラシ=島田市内


 同センターへの入院が決まった際、チラシ記載の事業参加薬局一覧の中から選んだかかりつけ薬局で、前もって薬を専用バッグに整理してもらう。患者は入院生活で服用する予定の薬だけが入ったバッグを持参し、退院後の薬の情報もかかりつけ薬局で共有される仕組み。バッグには医薬品の適正使用を啓発する「ドーピング妖怪」を描いた。
 患者の入退院時に医療機関と連携し、服薬情報などを共有して一元的・継続的に対応できる「地域連携薬局」を推進し、入院時の薬整理など病院側の負担を減らすことにもつなげたい考え。入院前の服薬状況を記す情報提供書などの書式もそろえた。9月から3カ月間のデータを集計し、好事例なども共有して事業の改善につなげる。
 島田薬剤師会モデル事業推進委員長の林拓郎理事は「かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師の普及を促進して患者との信頼関係を構築し、地域の健康づくりをサポートしたい」と話した。
 (島田支局・寺田将人)

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