⚽藤枝MYFC ベテラン中心に危機意識共有 鍵は「前半無失点」「先制点」

 8戦勝ちなし4連敗中で17位まで順位を落としたJ2藤枝が6日、10日のアウェー熊本戦に向けて練習を再開した。練習後にはベテランがピッチで車座になって“緊急会議”を開く場面もあり、残り10試合を見据えて危機感を共有した。

トンネル脱出へ向け、練習で激しくボールを奪い合うJ2藤枝の選手=藤枝MYFCサッカー場
トンネル脱出へ向け、練習で激しくボールを奪い合うJ2藤枝の選手=藤枝MYFCサッカー場

 全体練習後、右膝靱帯(じんたい)の負傷でリハビリ中の主将杉田が現れると、副主将のDF川島、MF水野とDF久富が集まってピッチに座り込み意見交換した。「団結が必要。意思統一がないと、どんな戦術でも勝てない」。水野は若手が多く、夏の移籍期間で主力選手らが入れ替わったチームの現状を見つめる。
 トンネル脱出への鍵は、前半無失点と先制点奪取の二つ。白星から遠ざかるここ8戦はうち7戦で前半に失点し、追いかける展開で後半に入っている。須藤監督は「前半は0-0でもいい。バランスを取ることが重要」と試合運びの改善を求める。
 今季の10勝はすべて先制点を奪って挙げている。得点源だったFW渡辺とMF久保が移籍した穴を埋めきれずにいるが、攻撃陣はタレント豊富。問題はFWとDFのライン間が間延びして自慢のハイプレスが機能していないことで、川島は「DFラインを上げて全体をコンパクトに保ち、態勢を整えた状態で一気にボールを奪ってショートカウンターにつなげたい」と意気込む。
 「スタイルは貫くが、スパイスは変える」と須藤監督。パスをつなぐだけじゃなく、相手守備ラインの背後を突くボールも使って得点をイメージする。「この経験を乗り越えてこそ、チームも個人も成長できる」。正念場を前に、指揮官は選手に奮起を促した。
 (運動部・寺田拓馬)

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