⚽藤枝MYFC 首位町田から貴重な勝ち点1 J2第35節
明治安田J2リーグは17日、各地で第35節の残り3試合が行われ、藤枝は首位の町田と0―0で引き分けた。
【評】藤枝は無得点に終わったが、町田の攻撃をはじき返し、引き分けに持ち込んだ。
前半開始からセットプレーを武器とする相手の猛攻を受けたが、GK北村の好セーブでしのぐと、15分と47分にMF横山が惜しいシュートを放った。
後半も互角の攻防が続き、8分にはFW矢村がヘディングシュートでゴールに迫った。途中出場選手も機能し、24分にFWアンデルソン、38分にはMF浅倉が好機を迎えたが、決めきれなかった。
相手圧力しのぎ無失点
ゴールは奪えなかったが、首位町田を相手にがっぷり四つの戦いぶりで、藤枝は自信を深める勝ち点1を得た。「無失点に抑えたのは収穫。次につながる」。須藤監督は手応えを示した。
試合開始から圧力をかけてきた相手に対し、序盤はCKとロングスローで続けてピンチを招いた。6分にはCKからのヘディングシュートをGK北村がライン寸前でかき出してゴールを死守。30分にも抜群の反射神経でシュートストップを見せた。
後半もポストに助けられる場面はあったが得点を許さず、この日に23歳の誕生日を迎えた若き守護神は「慌てず対応し、チーム全体で守備の共通理解があった」と胸を張った。
連敗を完封勝利で止めた前節熊本戦同様にミドルブロックを敷いての守備も堅かった。ハイプレスが難しいと判断すると、全体をコンパクトに保って中央を“ロック”。副主将でCBの川島は「もっとパスをつなぎたかったが、粘り強くしのげた。上位との対決が続くリーグ戦終盤に生きる」と振り返った。
ただ、目指すのは超攻撃的スタイル。フル出場したFW矢村は「決めきる力がまだ足りない。ゴール前でチャレンジする回数を増やしたい」と課題を指摘。指揮官も「ボールを保持して相手を疲弊させたかった。もう一つ上のレベルを目指したい」と今後の戦いを見据えた。
特別指定選手 浅倉J初出場 静岡学園高出
静岡学園高出身で特別指定選手のMF浅倉(拓大4年)がJデビューを果たし、思い切りのいいプレーで見せ場をつくった。
後半36分に一礼してピッチに入ると、ゴールに向かう姿勢を示した。38分には左サイドを駆け上がり、左足を振り抜いたが、惜しくもGKセーブに遭った。同じく特別指定選手のMF永田(中京大4年)とのコンビで崩す場面もあり、チームに新しい可能性を感じさせた。
短い出場時間でも持ち味を発揮した浅倉は「技術には自信があった。経験値を積み、次はもっとよくなるイメージがある」と成長を誓った。
(運動部・寺田拓馬)
②藤枝サ(町田1勝1分け)▽観衆4566人
藤枝 11勝8分け15敗(41) 0(0―0 0―0)0 町田 20勝8分け6敗(68)