競泳男子A４００自・大木（飛龍）は３位 成年男子４００メドレーリレー４位 鹿児島国体
鹿児島国体は２４日、鹿児島市で競泳最終日を行い、県勢は大木優瑠（飛龍高３年）が少年男子Ａ４００メートル自由形３位で表彰台に上がった。成年男子４００メートルメドレーリレーは４位に食い込み、少年女子共通４００メートル自由形の高遥香（城南静岡高２年）と少年男子Ａ５０メートル自由形の松田隼人（静岡市立高３年）は５位入賞を果たした。少年女子Ａ５０メートル自由形の鈴木月渚（飛龍高３年）は６位、少年男子Ｂ４００メートル自由形の鈴木颯（新居高１年）は８位だった。
大木（飛龍）悔しい３位 少年男子Ａ ４００自 「頂上に立つ力ない」
少年男子Ａ４００メートル自由形決勝 ３分５３秒０１で３位になった大木優瑠＝鴨池公園水泳プール 全国高校総体覇者は自己ベストを更新しても笑顔を見せなかった。少年男子Ａ４００メートル自由形で優勝を狙った大木は３位。「夏の締めくくりに、頂上に立つ力がなかった」。レース後は唇をかんだ。
予選は４位通過。「前半からリードしてライバルを諦めさせるレースがしたい」と決勝に臨んだが、前半２００メートルで先行を許した。
後半追い上げたが、最後５０メートルで逆転したインハイの再現はできず、「中盤までに離されすぎた。体調がよく、もっとタイムを狙えたので悔しい」と振り返った。
今後も競技を続ける予定で、「いつもベストを出すつもりでレースに臨み、大きな大会で心の余裕を持ちたい」と自らの課題を指摘する。次に掲げる目標はインカレ優勝。「４００メートルと１５００メートルの両方で、大学に行ったら１年から活躍したい」と決意を示した。
少年男子Ａ４００メートル自由形で３位になり、表彰式で声援に応える大木優瑠＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介） ラストレース 総合力光る 
成年男子４００メートルメドレーリレー決勝 ４位入賞を果たし、声援に応える（手前左から）高橋、松本、石田、松葉＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介） 静岡の総合力を示した。成年男子４００メートルメドレーリレーは予選から全員がタイムを上げて４位。大会の最終種目を締めくくり、自由形のアンカー高橋（自衛隊体育学校、静岡東高出）は「４人ともいいパフォーマンスで、一番いい結果」と胸を張った。
予選３位で決勝に進むと、１泳の松本（ひまわりネットワーク、伊東高出）が「ほぼ自己ベスト」と得意の背泳ぎで流れをつくった。
「気負わず楽しみたい」と２泳で平泳ぎの石田（日大３年、飛龍高出）がつなぎ、３泳のバタフライは松葉（中京大４年、浜名高出）。７月に大学でインカレメンバーから落ちたのを機にマネジャーになったが、昼１時間だけの自主練を積んで国体の選手選考を通って晴れ舞台を踏んだ。
「後輩のラストレースを飾りたかった」と大学の先輩松本が肩を抱くと、松葉も「いい終わり方ができた」と笑顔で応えた。
昨年に続く入賞を果たし、最年長でパリ五輪を目指す高橋は「伝統のバトンを次につなげた。自分の力にもなる」と気力を充実させた。
（寺田拓馬）
成年男子４００メートルメドレーリレー決勝 ４位入賞を果たしてアンカー高橋（下）と握手を交わす松本。奥は左から松葉、石田＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介）
静岡県勢入賞者の談話
■持久力の強化に手応え
少年女子共通４００メートル自由形５位の高遥香（城南静岡高２年）
少年女子共通４００メートル自由形決勝 力泳する高遥香。５位入賞した＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介）
「最後１００メートルで抜かれたのが悔しいが、１８日に屋久島で行った５キロのオープンウオーターでも７位入賞し、持久力の強化に手応えを感じている。さらに細かい技術の部分を磨き、来年の国体は必ず表彰台に上がりたい」
■自己ベスト更新できた
少年男子Ａ５０メートル５位の松田隼人（静岡市立高３年）
少年男子Ａ５０メートル自由形決勝 泳ぎ終えて掲示板を確認する松田隼人＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介）
「５位という結果は悔しいが、自己ベストを１００分の２秒更新できた。国体合宿から取り組んだ、水中でのドルフィンキックの回数を増やすスタートの改良がはまり、手応えを感じた。今季残りの試合で県高校記録を塗り替えたい」
■気持ちの焦りが出て力んだ
少年女子Ａ５０メートル自由形６位の鈴木月渚（飛龍高３年）
少年女子Ａ５０メートル自由形決勝 ６位の順位を確認し、悔しそうな表情を見せる鈴木月渚＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介）
「インハイ７位に終わった分、頑張りたかったが、決勝は気持ちの焦りが出て力んだ。大学でも水泳を続け、これからウエートトレーニングも取り入れ今の自分より成長したい」
■途中でキックが途切れた
少年男子Ｂ４００メートル自由形８位の鈴木颯（新居高１年）
少年男子Ｂ４００メートル自由形決勝 勢いよくスタートする鈴木颯＝鴨池公園水泳プール（写真部・小糸恵介）
「前半から積極的に飛ばしたが途中でキックが途切れてしまった。最後までキックを打ち続ける体力と筋力をつけ、同学年の選手に勝てるようになりたい」
■頑張り光った
寺田政義県水泳連盟理事長の話
競技別の総合得点で目標の３桁に届かず９５・５点で９位に終わったが、選手の頑張りが光った。アーティスティックスイミングの約２０年ぶり３位入賞でいい流れができ、オープンウオーターでも７位入賞。飛び込みでも男子選手２人が入賞と活躍した。競泳も成年が実力を発揮し、少年Ｂの中高生に経験を積ませることができた。静岡の力を十分示すことができたと思う。
■競泳
【成年男子】
▽５０メートル自由形決勝 ①坂井孝士郎（兵庫・大和ハウス）２２秒１９②川根（神奈川・ツカサドルフィン）２２秒２６③川崎（千葉・ＪＦＥ京浜）２２秒３１
▽４００メートルメドレーリレー決勝 ①東京（伊藤、谷口、成嶋、関）３分３５秒７７②愛知３分３６秒８３③埼玉３分３６秒９４④静岡（松本、石田、松葉、高橋）３分３８秒５２
【成年女子】
▽５０メートル自由形決勝 ①山本茉由佳（東京・ルネサンス）２５秒４９②神野（愛知・中京大）２５秒７１③今牧（長野・早大）２５秒８１
▽４００メートルメドレーリレー決勝 ①東京（今野、渡部、長谷川、松本）４分３秒４７②千葉４分５秒２９③愛知４分８秒０５
【少年男子Ａ】
▽５０メートル自由形決勝 ①松下知之（栃木・宇都宮南高）２２秒８４②東方（石川・金沢高）２２秒９４③松井（東京・日大豊山高）２２秒９８⑤松田隼人（静岡市立高）２３秒１１
▽４００メートル自由形決勝 ①桐山真葵（東京・立教池袋高）３分５２秒２３②西川（愛知・豊川高）３分５２秒８７③大木優瑠（飛龍高）３分５３秒０１
▽４００メートルメドレーリレー決勝 ①愛知（西川、倉橋、加藤、村佐）３分４２秒５６②神奈川３分４３秒２９③大阪３分４３秒４８
【少年男子Ｂ】
▽４００メートル自由形決勝 ①内村弥路（埼玉・武南高）３分５５秒５３②今福（大阪・四條畷学園高）３分５６秒２０③猿丸（東京・淑徳巣鴨高）３分５７秒６８⑧鈴木颯（新居高）４分２秒６２
▽１００メートル平泳ぎ決勝 ①牟田蒼（福岡・筑紫丘高）１分２秒６１②大森（山梨・山梨学院高）１分３秒１５③斎藤（神奈川・慶応高）１分３秒３０
▽２００メートル個人メドレー決勝 ①小島夢貴（東京・日大豊山中）２分１秒６５②舟橋（大阪・四條畷学園高）２分３秒８８③前川（兵庫・報徳学園高）２分４秒１４
【少年女子Ａ】
▽５０メートル自由形決勝 ①溝口歩優（神奈川・日大藤沢高）２５秒４４②大嶋（大阪・四條畷学園高）２５秒５６③鈴木（東京・八王子学園八王子高）２５秒８４⑥鈴木月渚（飛龍高）２６秒０６
▽４００メートルメドレーリレー決勝 ①神奈川（山本、小畠、平井、溝口）４分２秒１４＝大会新②埼玉４分５秒２６③大阪４分７秒５７
【少年女子Ｂ】
▽１００メートル平泳ぎ決勝 ①中村美羽（岡山・倉敷古城池高）１分８秒４８②河原（埼玉・武南高）１分９秒３０③佐藤（東京・八王子学園八王子高）１分９秒５３
▽２００メートル個人メドレー決勝 ①石川真菜（神奈川・横浜南が丘中）２分１２秒７３②長岡（宮城・東北高）２分１３秒５６③貝瀬（東京・戸山高）２分１３秒７９
【少年女子共通】
▽４００メートル自由形決勝 ①竹沢瑠珂（東京・武蔵野高）４分１１秒０３②奥園（京都・立命館宇治高）４分１４秒４９③青木（群馬・明和県央高）４分１６秒２６⑤高遥香（城南静岡高）４分１８秒５３
県勢の予選記録
【成年男子】
▽５０メートル自由形予選 ⑳石川大智（筑波大）２３秒２５＝落選
▽４００メートルメドレーリレー予選 ③静岡（松本、石田、松葉、高橋）３分３９秒８１＝決勝進出
【成年女子】
▽５０メートル自由形予選 ⑭松永爽羽（日体大）２６秒７５＝落選
【少年男子Ａ】
▽５０メートル自由形予選 ⑤松田隼人（静岡市立高）２３秒３４＝決勝進出
▽４００メートル自由形予選 ④大木優瑠（飛龍高）３分５５秒９２＝決勝進出
▽４００メートルメドレーリレー予選 ⑩静岡（奥、宮崎、鈴木麻、増田）３分４９秒７０＝落選
【少年男子Ｂ】
▽４００メートル自由形予選 ⑦鈴木颯（新居高）４分２秒８６＝決勝進出
▽１００メートル平泳ぎ予選 ⑱斎藤健太（浜松商高）１分５秒４９＝落選
▽２００メートル個人メドレー予選 ⑫河原崎蓮（蜆塚中）２分７秒７１＝落選
【少年女子Ａ】
▽５０メートル自由形予選 ④鈴木月渚（飛龍高）２６秒０４＝決勝進出
【少年女子Ｂ】
▽２００メートル個人メドレー予選 ⑫上原夏南（飛龍高）２分２０秒８３＝落選
【少年女子共通】
▽４００メートル自由形予選 ④高遥香（城南静岡高）４分１９秒０８＝決勝進出
いい茶0
