記者コラム「清流」 道路に潜む危険性

 8月の浜松市議会の委員会で、昨秋からの半年間に道路瑕疵(かし)が原因で通行車両が損傷し、市が和解金を支払った事故が10件あったと報告された。同様の事故は毎年報告されているが、今回は特に多く、広大な市域で市が道路を管理する難しさを感じる。
 内訳は道路の穴でパンクするなどした路面や側溝の問題が7件、道路脇斜面からの落石が3件。このうち落石は同じ箇所で1カ月に2回起きていて、仮に1件目の被害者がすぐに市へ報告していれば、次の事故が起きる前に市が対策を講じられた可能性があった。
 市はスマホで市民が道路の危険箇所を報告できるアプリ「いっちゃお!」を運用している。舗装面や斜面は年々老朽化が進み、事故のリスクは高まっている。ちょっとした自分の通報が誰かを救うかもしれない。
(浜松総局・宮坂武司)

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