静岡人インタビュー「この人」 浜名湖体験学習施設「ウォット」館長 大竹純也さん(浜松市南区)

 浜松市西区舞阪町にある浜名湖体験学習施設「ウォット」で10年以上勤務し、昨年11月に館長に就任した。コロナ禍ながら昨年度は同施設の年間入館者数が12万9千人を超え、2000年の開館以来過去最多を記録した。東海大海洋学部卒。34歳。

大竹純也さん
大竹純也さん

 ―施設の魅力は。
 「浜名湖に特化した展示で、浜名湖の生き物のことがまるまる分かる。漁業や養殖業をはじめ、それらを支える生態系の豊かさも紹介している。大きい水槽がある水族館ではないが、その分小さな生き物たちにスポットを当てることができている」
 ―入館者の推移はどうか。
 「コロナ前の18年度には11万1085人と当時過去最多の年間入館者数を達成していた。コロナ禍で休館した期間もあり、入館者数も一度は落ち着いてしまったが、21年度あたりから徐々に回復。昨年度は再び過去最多を更新できた」
 ―増加の要因は。
 「さまざまな水族館を視察し、解説をユニークな掲示物にしたり館内のデッドスペースをなくすよう心がけたりと、学びながら、より楽しんでもらえるよう工夫した。SNSを可能な限り毎日更新するなどスタッフの地道な情報発信が実を結び、若いカップルや大学生の入館者が増えたと感じている」
 ―今後の課題や意気込みを。
 「入館者は増えているが、施設としてのキャパシティーは変わらないので、混雑で満足度が下がらないよう分散して観賞できる工夫をする必要がある。楽しさに重点を置きつつ、アサリやトラフグの漁獲量減などの問題も知ってもらえるよう取り組んでいく。県内の水族館の中ではまだ知名度は高くない。『浜松の水族館』として多くの人に知られる施設にしたい」
 (浜松総局・山川侑哉)

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