⚽J2藤枝MYFC 圧巻のゴールラッシュ、今季最多5得点で群馬に完勝
明治安田J2リーグは14日、8月に雷雨のため中止となった第32節の1試合が行われ、藤枝は5-1で群馬を下した。
②藤枝サ(藤枝1勝1分け)▽観衆3121人
藤 枝 13勝9分け16敗(48) 5(1―0 4―1)1 群 馬 13勝15分け10敗(54)
▽得点者【藤】横山(6)アンデルソン(PK)(3)中川風(2)矢村2(7)【群】畑尾(4)
【評】藤枝が持ち前の攻撃力を発揮し群馬に5―1で完勝した。
前半11分の矢村のシュートはポストに阻まれたが、22分にアンデルソン、矢村とゴール前で短いパスをつなぎ最後は横山が詰めて先制した。
後半9分にはアンデルソンが榎本のスルーパスで自ら獲得したPKを決めて追加点。25分にも途中出場の中川風が3点目を奪った。46分にCKから失点したが、追加時間に矢村が2ゴールを挙げて突き放した。
終盤戦 前線の連係向上 守備もバランス良く 圧巻のゴールラッシュでチームの進化を示した。超攻撃的を掲げる藤枝が今季最多の5得点。「前線の連係が深まり、バランス良く戦えた」。リーグ戦自身初の1試合2得点を挙げたFW矢村は笑顔で試合を振り返った。
中央をこじ開けた。前半22分のMF横山の先制点は1トップと2シャドーがゴール前でショートパスをつないで奪った。後半最初にFWアンデルソンが獲得したPKも中央のスルーパスから。夏場までサイド中心だった攻撃に厚みが加わり、須藤監督は「(縦に差す)キーパスで相手を押し下げることができた」と勝因を分析した。
守備の切り替えもスムーズだった。持ち味のハイプレスだけではなく、相手にボールを持たせてミドルブロックを敷く守備を使い分け、ボランチ水野は「状況判断をピッチ内で意思統一し、試合をコントロールできた」と胸を張った。
ボール支配率は五分でもシュート数は相手の5倍以上の16本。先制点の横山は「ボール保持の前提として、取られた瞬間に奪回するカウンタープレスが効いた」と自信を深めた。
5得点は全て攻撃的選手で先発争いが激しさを増してきた。途中出場で2戦連発のFW中川風は「周りとうまく関わり、前を向く場面が増えた。残り4試合全てで得点したい」と意欲を高める。「この時期にこのパフォーマンスは自信になる。勇気を持ってチャレンジすれば、もっと伸びる」。圧勝劇を演出した指揮官はさらなるレベルアップを誓った。
(寺田拓馬)