秋空に昇る「朝比奈大龍勢」 藤枝市岡部町殿地区 5年ぶり通常開催

秋空に打ち上げられた大龍勢=21日午後、藤枝市岡部町殿地区
秋空に打ち上げられた大龍勢=21日午後、藤枝市岡部町殿地区
秋空に打ち上げられた大龍勢=21日午後、藤枝市岡部町殿地区
秋空に打ち上げられた大龍勢=21日午後、藤枝市岡部町殿地区
秋空に打ち上げられた大龍勢=21日午後、藤枝市岡部町殿地区
秋空に打ち上げられた大龍勢=21日午後、藤枝市岡部町殿地区

 2年に1度の伝統行事の静岡県指定無形民俗文化財「朝比奈大龍勢」が21日、藤枝市岡部町殿地区で行われた。新型コロナウイルス禍の影響で5年ぶりの通常開催。市内外から訪れた多くの来場者が秋空に昇る大龍勢を楽しんだ。
 大龍勢は戦国時代ののろしが起源とされる古式ロケット花火。全長15メートル以上で先端の「ガンタ」や火薬を詰めた「吹き筒」などからなり、ガンタに入った「曲」といわれる仕掛けを上空で打ち出す。
 朝比奈川流域の玉取や羽佐間といった地域から13の「連」と呼ばれるチームが参加した。高さ約20メートルの常設櫓(やぐら)から連ごとに受け継がれた技法で手作りした大龍勢が昼に14本、夜に12本打ち上がった。成功すると、白煙を出しながら勢いよく空高く上昇。華やかな仕掛けが披露され、来場者から歓声が上がった。
 打ち上げ前は、それぞれの大龍勢の特徴を独特の節回しの口上で紹介。地元の朝比奈第一小の児童も口上で会場を盛り上げた。朝比奈龍勢保存会の石井慶久会長(71)は「龍勢づくりは人づくりであり、地域づくりにつながるもの。子どもとの作業を積み重ねて伝承していきたい」と話した。

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