聖隷福祉事業団(浜松)運営のセンター 総理大臣表彰  逮捕の知的障害者、高齢者ら支援

 聖隷福祉事業団(浜松市中区)が運営する同市生活自立相談支援センター「つながり」(同)がこのほど、本年度の「安全安心なまちづくり関係功労者表彰」の「再犯の防止等に関する活動」で内閣総理大臣表彰を受けた。逮捕された知的障害者や高齢者らの生活自立支援を行い、再犯防止の社会づくりに貢献してきた功績が評価された。同表彰を受けたのは全国の16個人・団体で、県内では同センターだけ。関係者が23日、市役所を訪れ、中野祐介市長に受賞の喜びを報告した。

中野市長(右)に内閣総理大臣表彰の受賞を報告する青木理事長(中央)と青柳所長=浜松市役所
中野市長(右)に内閣総理大臣表彰の受賞を報告する青木理事長(中央)と青柳所長=浜松市役所

 市は2014年4月、生活困窮者を支援する同センターを開設し、受託した同事業団が運営を担ってきた。検察庁の依頼を受けて、逮捕された知的障害者や高齢者らの釈放方針が決まった段階から支援に入り、再犯防止に向けて生活の安定を図るため、福祉への橋渡しや支援機関までの付き添いなど、継続的な伴走型支援を続けている。
 市役所を訪れたのは、同事業団の青木善治理事長と同センターの青柳雄大所長。青木理事長は「行政や他の事業所などの協力があったからこそ受賞できた。とても誇らしく思う」と喜びを語り、青柳所長は「やってきたことが間違っていないと再確認した。これからも伴走型支援を行っていきたい」と決意を新たにした。中野市長は「再犯防止に向けては社会で支えていくことが重要。全国に誇る取り組みを今後も続けていってほしい」とたたえた。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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