旧東海道の文化や歴史たどる 静雄足で講演会 工芸職人ら聴講

 静岡市駿河区の伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」は24日、施設周辺の丸子宿や宇津ノ谷峠などの旧東海道の歴史や文化に焦点を当てた講演会を同施設で開いた。同施設で働く工芸職人ら計約30人が聴講した。

講演をする静岡歴史民俗研究会の望月会長=静岡市駿河区の「駿府の工房 匠宿」
講演をする静岡歴史民俗研究会の望月会長=静岡市駿河区の「駿府の工房 匠宿」

 静岡歴史民俗研究会の望月茂会長が講師を務めた。モノクロ写真や浮世絵を使い、家並みや屋号、石垣などに昔ながらの風情が残る宇津ノ谷集落と丸子宿の景観や、岡部宿(藤枝市)に続くトンネルの変遷を紹介した。宇津ノ谷峠を越える古道「蔦の細道」の歴史については、平家物語や伊勢物語の1節を引用しながら名前の由来を説明した。
 望月会長は、丸子路に多く残されている起木天神社や大鈩不動尊など神社仏閣の由緒や建造物の美しさにも触れ、「同施設と地元住民が連携して歴史ある風景の保存と活用を進めていくことが丸子地区を活性化させるヒント」と話した。
 (社会部・鈴木志穂)

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