ロボット制御国際大会 佐治兄妹(浜松北高)世界4位

 小中高校生がロボットの制御技術などを競う国際大会「WROフレンドシップ・インビテーショナル・トーナメント」(9月、デンマーク)のフューチャー・イノベーターズの部(シニア部門)で、浜松市中区の浜松北高3年佐治由洋さん(18)と妹で同1年愛美さん(15)による兄妹チーム「ウルトラS」が4位入賞を果たした。2人はこのほど、静岡大情報学部教授でコーチを務める父親の斉さん(60)とともに浜松市役所を訪れ、中野祐介市長に大会結果を報告した。

中野市長(右から2人目)に国際大会での4位入賞を報告する佐治由洋さん(同3人目)と愛美さん(左)=浜松市役所
中野市長(右から2人目)に国際大会での4位入賞を報告する佐治由洋さん(同3人目)と愛美さん(左)=浜松市役所

 同大会には国内3チームが出場した。同部は社会課題を解決する自律型ロボットを製作・発表し、企画力やプレゼン力を競う。「水上輸送」をテーマにした今回は世界各国の予選を勝ち抜いた36チームが出場。2人は昨年8月の全国大会で優秀賞に輝いた実績から推薦を受けて出場権を手にし、3月から約半年をかけて安全運航を実現する船舶ロボットを製作した。
 ドローンから着想を得たという船舶ロボットは全長40センチほど。航路が狭くなった際、先端にカメラを付けた折りたたみ式のポールが起き上がり、高所から水面と岸の色を検知して座礁しない安全なルートを運航するようプログラミングした。当日は、会場内に設けられたブースで審査員や来場者に英語でプレゼンを行い、性能や実現可能性などをアピールしたという。
 2人は2017年の同大会に自律型ロボットの動作の正確性や速度を競う別競技で出場した経験も持つ。由洋さんは「6年前は28位に終わり、心残りがあった。今回素晴らしい評価を受けてうれしい」と笑顔を見せ、愛美さんは「うれしさの半面、他チームよりも足りない部分があったので悔しい。他国の人と交流して視界が広がり、いい経験になった」と充実した表情で語った。
 中野市長は「おめでとうございました。これからも面白いものをどんどん開発してほしい」とたたえた。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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