不審者侵入に対応 中電防災、御前崎・浜岡原発の警備訓練

 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)のセキュリティー業務を担う民間会社「中電防災」浜岡総合事業所は14日、警備消防特別訓練を原発敷地内で行い、報道陣に初公開した。社員21人が参加して不法侵入者の確保や迅速な消火活動を実践し、さらなる警備体勢の強化を図った。

不法侵入者役の男を取り押さえる訓練参加者=14日午前、御前崎市佐倉の浜岡原発
不法侵入者役の男を取り押さえる訓練参加者=14日午前、御前崎市佐倉の浜岡原発

 原発敷地内に不審な男が侵入したとの想定で実施した訓練では、警備員3人が素早く犯人を囲み、凶器で襲われない程度の距離を保ちながら刺股を使って取り押さえるまでの流れを確認した。消防訓練では放水活動を行い、建物火災の鎮圧だけでなく、タンクに漏れ出た油に引火した想定での消火作業や延焼を防ぐためホースから水を噴出させて水の幕をつくる「ウオーターカーテン」も行った。
 参加者は機敏な動きと綿密な連係を見せたほか不法侵入者に対する護身術なども披露した。熊崎隆啓所長は「安全な核セキュリティーの維持に向け、実力を高めていきたい」と述べた。
 中電防災は約160人態勢で浜岡原発の警備警戒や放射線管理区域の監視業務を行っている。
 (御前崎支局・市川幹人)

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