王の舞面「浜松の宝」 津毛利神社、市に保存協力要望 「国重要文化財以上」の評価も
浜松市南区参野町の津毛利(つもり)神社の矢野次男宮司や伊藤博氏子総代代表らが13日、市役所に中野祐介市長を訪ね、同神社所有の静岡県指定有形文化財(彫刻)「王の舞面(ぶめん)」の適正保存に向けて協力を求めた。
王の舞面は鎌倉時代に作られたとみられ、舞を伴う雅楽「舞楽」で用いられた面と伝えられている。矢野宮司らによると、昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に合わせて神奈川県立歴史博物館から企画展への出展依頼があり、鶴岡八幡宮(同県鎌倉市)が所有する国重要文化財の類似面よりも「価値がある」と評価されたという。
矢野宮司らは「民間の保管方法では限界がある」などとして市に委託保管を求め、「文化財に適した環境で、多くの人に見てもらいながら保管してもらいたい。浜松市の財産を後世に残してほしい」と要望書を手渡した。中野市長は「過去から残る大切なもの。ぜひ協力させてもらいたい」と応えた。
(浜松総局・宮崎浩一)