山岳耐久レース 浜松学芸高の植田さん、年代別で優勝 初出場、父と71.5キロ走破

 浜松市中区の浜松学芸高2年の植田実来さん(16)が10月に行われた東京・奥多摩の山岳地を舞台とするトレイルランニングの大会「日本山岳耐久レース 長谷川恒男CUP」の10代女子の部で優勝した。本格的に練習を始めたのは今年3月。マラソン未経験だったが約半年の練習を重ね、完走が難しいとされる日本最高峰のレースで栄冠を手にした。

賞状などを持ち喜ぶ植田さん=浜松市
賞状などを持ち喜ぶ植田さん=浜松市
完走を目指しレースに挑むスタート直前の植田さん=東京都
完走を目指しレースに挑むスタート直前の植田さん=東京都
賞状などを持ち喜ぶ植田さん=浜松市
完走を目指しレースに挑むスタート直前の植田さん=東京都


 レースは三頭山(みとうさん)など計71・5キロを24時間以内に完走を目指す。昼にスタートし、一夜明けた午前7時ごろ、実来さんは18時間49分25秒でゴールした。
 トレイルラン好きの父、友和さん(46)の後押しがあり同大会への出場を決めた。自宅周辺の平地を毎日走り、3カ月後には友和さん、その友人と富幕山や湖西連峰など地元の山でトレーニングに励んだ。平日は学校から帰宅後毎日10キロ、夏休みは17キロ走って月300キロを目標に据えたという。6、7月は350キロ、8月400キロと目標を達成。「練習はきつかったが、走るのが楽しくて夢中になっていた」と振り返る。
 レース当日は、親子二人三脚で完走を目指した。「お尻から足を持ち上げる意識で」と友和さんの助言をイメージしながら、どんなに疲れても歩くことなく走り続け、標高差が激しい最難関の三頭山もクリアした。
 「レース直後にもう一回走りたいと思った」と実来さん。「父の友人らにレースを完走したら人生が変わると言われていた。その意味が分かった気がする」と達成感を口にした。次の目標に、2年後の約165キロの富士山山麓レース「Mt・FUJI100」の完走を掲げる。
 (浜松総局・小林千菜美)

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