アマモ育て 海守りたい 沼津・三津浜海岸 NPOが植生活動

 沼津市のNPO法人「海プラスSOU」は19日、同市の三津浜海岸で海草のアマモの種を使った植生活動に取り組んだ。多くの水生生物のすみかや産卵場所になる群生地の再生を目指す。

真剣な表情でアマモマットを作る子どもら=沼津市の三津浜海岸
真剣な表情でアマモマットを作る子どもら=沼津市の三津浜海岸

 親子連れや同市の水族館「伊豆・三津シーパラダイス」の職員ら約20人が、海中に設置してアマモを育てるマットを作製。麻袋に砂と種を入れ、スチール製の板に固定して完成させた。ペットボトルに砂と種、海水を入れた自宅観察用も作った。マットはスタッフが海底に潜って運んだ。東京から訪れた井田まりあさん(10)は「海をきれいにしてくれるはず」と期待した。同法人の杉山善一理事長(54)は「アマモの役割を多くの人に伝えて、豊かな海を守っていきたい」と話した。
 水中の食物連鎖を支えるアマモは「海のゆりかご」と呼ばれ、光合成で酸素を作ったり、水中の汚れを吸収したりする役割も担っている。沼津沿岸にも以前は広範囲に生息していたが、近年はその範囲が激減しているという。
 (東部総局・天羽桜子)

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