記者コラム「清流」 監督記者会見は勝負

 Jリーグの試合後に必ず行われる両チーム監督の記者会見は、人間味があふれてなかなか興味深い。数分間という短い時間で何を語るのか。機微に触れる表現で試合を振り返る外国人監督がいれば、判定への不満を言い連ねるベテラン指揮官もいてさまざまだ。
 普段、監督との距離が近い練習後の囲み取材とは異なり、記者会見は真剣勝負の色合いが強い。通り一遍の話で終わるか、核心に迫る言葉を引き出せるか、記者の力量が試される場だと思っている。
 日本代表コーチから転身1年目でJ1昇格に導いたジュビロ磐田の横内昭展監督は日頃穏やかな表情で、心の奥底までのぞけることは少ない。だが試合後の会見で感情の起伏を見せることがある。鋭い眼光に変わった瞬間にも臆せず質問できたか自問自答している。
(運動部・名倉正和)

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