静岡人インタビュー「この人」 空き店舗を活用して住民の交流拠点づくりを進める 藤井天汰郎さん(西伊豆町)
松崎町の空き店舗を活用し、地域の住民が集まる交流拠点づくりを行っている。取り組みを進める松崎高の生徒と静岡大の学生のまとめ役を務め、住民主体で運営できる仕組みの整備を目指している。松崎高3年。西伊豆町出身。18歳。
-活動のきっかけは。
「松崎町の住民や静大生がまちづくりに取り組む『2030松崎プロジェクト』への参加がきっかけで、自ら活動して地域の役に立ちたいと思うようになった。地域にはさまざまな課題がある。解決するには意見を述べるだけでなく、行動に移し、実現する力が必要だと感じた」
-取り組みについて。
「人口減少で増えている空き家を資源ととらえ、地域の活性化につなげる狙いがある。10月に不用になった机や椅子を町内で回収して空き店舗に設置した。11月には静岡市で行われたコンテストで、取り組みについて発表した。カフェやイベント会場としての活用を想定し、高校生や住民が活発にコミュニケーションできる場にしたい」
-まちづくりについて一言。
「同世代の多くは進学を機に地元を離れ、別の地域での就職を考えている。興味を持てる仕事が少なかったり、地域への愛着が薄かったりするのが原因だろう。将来のまちづくりを担う若者が住みたい地域にするには、仕事の選択肢や充実した子育て環境が必要だと思う」
-将来の目標は。
「高校卒業後は就職を考えていたが、静大生との交流を通じて大学に進むことを決めた。進学で故郷を離れても、定期的に帰ってきてまちづくりに参加したい。将来は地元で働こうと思っている。起業も視野に入れ、地域を盛り上げられる仕事ができたらうれしい」
(松崎支局・太田達也)