記者コラム「清流」 「赤石」が指すものは

 「みどりのなかにくっきりと太陽みたいな赤石がいつでも優しく微笑(わら)ってる」。川根本町の本川根小校歌の冒頭だ。歌詞にある「赤石」とは同町北部にそびえる赤石山脈のことを指している。
 校歌に地域の山や川の名称が入るのはお決まりで、同町では「赤石」や「大井川」が採用される。長く地域の人に親しまれてきた赤石山脈だが、「南アルプス」という新たな名称が根付くにつれ、赤石山脈という名称は影に隠れてしまった印象がある。「赤石」と聞けば、同山脈を構成する赤石岳の方をイメージする人も多いのではないか。
 赤石岳は静岡市葵区にあり、同町から「くっきり」と見ることは到底できない。来年度、町内の小中学校の再編で2校が開校するが、校歌に「赤石」の文字は入るのか。注目したい。
(島田支局・白鳥壱暉)

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