希少な芽「里帰り」 静岡北特支学校生が植え戻し 麻機遊水地   

 植物の種子を収集、保存し希少種の保全を図る「シードバンク」活動に取り組む静岡北特別支援学校(静岡市葵区)高等部の1、2年生約40人は18日、同区の麻機遊水地で採取した種子から発芽した植物を同地に植え戻す「里帰り」を行った。

生徒が種子から育てた10種の植物を湿地へ戻す「里帰り」の授業=静岡市葵区の麻機遊水地
生徒が種子から育てた10種の植物を湿地へ戻す「里帰り」の授業=静岡市葵区の麻機遊水地


 生徒は、4月に同遊水地の泥から種子を採取後にコンテナ内で育て、発芽までの過程を観察した。同校2年生20人が、育てた植物をバケツに移し、湿地までリレー形式で運んで一つ一つ丁寧に植え付けた。
 活動に参画している国立環境研究所気候変動適応センターの西広淳教授(生物学)との共同調査では、発芽した10種類の中に絶滅危惧種の「コツブヌマハリイ」が含まれることが分かった。島津結愛さん(17)=同区=は「泥の中に希少な植物が眠っていてびっくり。大切に育てたのでこれからも見守りたい」と話した。
 (社会部・鈴木紫陽)

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