“冬の星空”コーヒーと味わう 焼津のカフェが企画 写真、物語とセットに
焼津市吉永のコーヒースタンド「ESORA COFFEE(エソラ・コーヒー)」が、カップ入りコーヒーと一緒に“物語”を販売している。冬の星空をイメージして入れたオリジナルブレンドを購入すると、ショートストーリーがつづられた星空の画像データを取得でき、スマートフォンなどで楽しめる。複製不能なデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」の技術を活用し、コーヒーを飲みながら物語の世界に触れることができる。
コーヒーの新しい飲み方を提案しようと、オーナーの鳥居恭平さん(36)が星空撮影が得意な常連客と企画した。「冬の星空ブレンド」と名付けたコーヒーはベースとなるしっかりとした味わいで暗闇と静寂を、酸味は星の輝きを、すっきりとした後味は澄んだ空をそれぞれ表現した。
ショートストーリーは札幌市在住の作家が手がけた「ほしと君」「夜間飛行」など全6種。それぞれ100人限定で販売する。専用アプリをダウンロードし、QRコードを読み込んで画像データを入手する。NFTは所有権を証明できる特性があり、アプリ内では画像の取得日時や発行番号が確認できる。
アプリを開発した焼津市のIT企業サンロフトの松田敏孝社長(65)は「NFTを所持することでお店を応援した証しになる」とファンを増やすことに生かせると期待する。
冬の星空ブレンドの販売は30日まで。1杯千円。水曜定休。
(生活報道部・伊藤さくら)