⚽静岡学園、超激戦区で29日初戦 突破へJ内定3選手けん引 高校サッカー選手権

 第102回全国高校サッカー選手権は28日開幕する。高校生世代最高峰プレミアリーグの西地区3位で4年ぶり3度目の全国制覇を狙う静岡学園は29日の1回戦で明徳義塾(高知)と浦和駒場スタジアム(埼玉)で対戦する。キックオフは午後0時5分。

4年ぶり3度目の全国制覇を狙う静岡学園イレブン=静岡市駿河区の同校谷田グラウンド
4年ぶり3度目の全国制覇を狙う静岡学園イレブン=静岡市駿河区の同校谷田グラウンド

 静岡学園は2年ぶり14度目の出場で前回は準々決勝敗退。対する明徳義塾は高知県1部リーグ所属で3年ぶり9度目の出場。相手は格下だが、初戦で不覚を取った全国総体の反省を生かし、セットプレーに警戒した上で確実に勝って勢いに乗りたい。
 同じブロックにはプレミアリーグ東地区1位の青森山田、7位の昌平(埼玉)、同西地区4位の大津(熊本)、7位の米子北(鳥取)など強豪が集まり、超激戦区となった。順当に勝ち上がれば、青森山田との対戦が予想される3回戦がヤマ場になりそう。今季のプレミア東西優勝チームの対決「ファイナル」を制した絶対王者を倒し、日本一への道を開きたい。
 大会は開幕戦を除いて中1日の日程で、準決勝からは国立競技場が会場。決勝は来年1月8日に行われる。

 神田、高田、中村けん引 伝統の攻撃スタイル健在
 個人技を前面に出す静岡学園伝統の攻撃的スタイルは今年も健在。夏場から主力にけが人が相次いだが、多くが復帰。来季J内定の3選手を中心に全国優勝を狙える戦力を有し、川口監督は「今年のチームは粘り強さがある。大会を通じ、試合ごとに成長できれば」と大舞台を見据える。
 J1川崎入りが決まっているエース神田は両足甲の手術で県大会を欠場したが、11月末から戦列に戻り本番に照準を合わせている。中盤でどれだけボールを保持できるかが鍵で、J2徳島に入団するMF高田には得点に絡むプレーだけでなくゲームメークにも期待がかかる。庄、田嶋、志賀らアタッカーは多彩で、後はかじ取り役のボランチを誰に託すか。3年の森崎、1年の山県らが先発を争う。
 守備陣は来季J1東京V内定のGK中村主将が統率する。プレミアリーグ終盤に目立った不用意な失点は改善が必要。ボランチが本職でCBを務める大村は「ビルドアップで詰まった時に打開するパスを出し、守備でもスライディングでガッツあるプレーを見せたい」と意気込む。チーム目標の日本一をつかみ取るため、主将の中村は「気持ちの強い方が勝つ。目の前の試合に集中し、これまで積み上げてきたものを出すだけ」と決意を示す。

 神村、明秀も強敵
 静岡学園の激戦区の他には、前回初優勝した岡山学芸館は初戦で、U-18プレミアリーグ東地区2位の尚志(福島)とぶつかる。日章学園(宮崎)は11月にU-17ワールドカップで4得点した2年の俊足FW高岡を中心に攻撃力が高い。市船橋(千葉)も地力はある。
 反対のブロックに入った前回4強の神村学園(鹿児島)も優勝候補の一つ。J2仙台に加わる西丸、ベルギーのゲンク入りする吉永、U-17日本代表の名和田ら充実した戦力で初制覇を目指す。夏の全国高校総体を制した明秀学園日立(茨城)は堅守速攻を武器とする。
第102回全国高校サッカー選手権 日程
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静岡学園メンバー ※画像タップで拡大してご覧になれます

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