正月飾りに「おかんじゃけ」作り 児童「日に当たるときれい」 静岡葵区・羽鳥

 静岡市葵区の羽鳥公民館で26日、地域の小学生11人が厄よけや縁起物として飾られる郷土品「おかんじゃけ」の制作を体験した。27日に完成させる。

竹を金づちでたたき、くしでとかして「おかんじゃけ」作りに挑戦する児童=静岡市葵区の羽鳥公民館
竹を金づちでたたき、くしでとかして「おかんじゃけ」作りに挑戦する児童=静岡市葵区の羽鳥公民館

 おかんじゃけは真竹の切り口を金づちでたたくことで竹の繊維を筆先のように糸状にし、色を付けた作品。かつては糸状の部分を髪に見立てて結って人形にしたり、相撲の軍配にしたりと子どもの玩具として遊ばれたが、現在は魔よけや正月飾りとして玄関に設置されることが多いという。
 体験会の発起人で、講師を務めた県書写書道振興会の松本健作副理事長から指導を受け、児童は竹を金づちで力強くたたき、くしで繊維を慎重にとかして赤や黄、紫色などに染めた。賤機南小6年の水野稔さん(12)=同区=は「竹をつぶす感覚が楽しかった。染色した部分が日光に当たるとすごくきれい」と喜んだ。
 染色したおかんじゃけは翌日に折り紙やしめ縄などの飾り付けをして仕上げる。松本副理事長は「地域の貴重な伝統を多くの人に知ってもらいたい」と話した。
 (社会部・鈴木紫陽)

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