⚽静岡学園、明徳義塾に圧勝6―0 誕生日の神田2発 全国高校サッカー1回戦

 サッカーの全国高校選手権第2日は29日、千葉県柏の葉公園総合競技場などで1回戦15試合が行われ、静岡学園が明徳義塾(高知)に6-0で大勝した。5度の優勝を誇る市船橋(千葉)は郡司の3得点などで高川学園(山口)に4-1で快勝した。
静岡学園―明徳義塾 前半3分、先制ゴールを決める静岡学園・大村(中央)=29日午後、さいたま市の浦和駒場スタジアム(写真部・小糸恵介)
 夏の全国高校総体を制した明秀学園日立(茨城)は徳島市立に2-0で勝ち、日章学園(宮崎)と対戦した初出場の名古屋(愛知)は1-1からのPK戦を制した。昌平(埼玉)前橋育英(群馬)東海大大阪仰星、佐賀東なども勝ち上がった。
 前回覇者の岡山学芸館や2大会ぶりの優勝を狙う青森山田は31日の2回戦から登場する。
 ▽1回戦
 静岡学園 6(2―0 4―0)0 明徳義塾(高知)
 ▽得点者【静】大村2、野田、神田2、高田


 【評】静岡学園が力の差を見せ、明徳義塾に6-0で大勝した。
 静岡学園は圧倒的にボールを保持して攻め続けた。先制点は前半3分、CKから最後はCB大村が詰めた。16分には右SB野田がFW神田からのパスで抜け出して追加点を挙げ2-0で折り返した。
 後半も攻撃の手を緩めず、10分、13分と神田がヘディングシュートで得点を重ねた。30分にも大村がCKを頭で合わせ、終了間際にはMF高田がFKを直接決めた。
⇒【写真特集】静岡学園 大勝で初戦突破
エース神田躍動、4年ぶり頂点へ鮮烈発進 photo03 静岡学園―明徳義塾 後半10分、チーム3点目のゴールを頭で決める静岡学園・神田(左)=浦和駒場スタジアム(写真部・小糸恵介)
 4年ぶりの頂点に向け、静岡学園が鮮烈なスタートを切った。攻撃力を爆発させて6得点。川口監督は「緊張でミスもあったが、自分たちらしく戦えた」と笑顔で振り返った。
 全国総体初戦敗退の反省を生かし、最初から100%の力を出した。開始から圧力をかけ続けると、前半3分にCKの流れからゴール前に飛び込んだのはCB大村。「セットプレーは自分の武器。得点する責任がある」。MF志賀の折り返しを右足で押し込んだ。
 試合を決めたのは両足甲の手術から復帰したばかりのエース神田。相手ゴール前でどっしり構え、後半10分、13分とヘディングで2得点。この日が18歳の誕生日で応援席から「ハッピーバースデー」の合唱で祝福を受け、「点を取ることだけに集中できた。3点目の好機を外して悔しいが、ゴールは狙い通り」とほほ笑んだ。
 優勝した4年前も1回戦6-0発進。ただ、3回戦まで圧倒的に勝ち上がった2年前は準々決勝でPK負け。百戦錬磨の指揮官は「攻撃の精度がまだ足りない。ボールを握っている時のリスク管理に気をつけ、疲労とも闘いながら決勝まで6試合勝ち抜きたい」と決意を新たにした。
(運動部・寺田拓馬)
右SB野田、運動量とスピードで「一番目立った」 photo03 静岡学園―明徳義塾 前半16分、右足でチーム2点目のゴールを決める静岡学園・野田(左)=浦和駒場スタジアム(写真部・小糸恵介)
 2年の右SB野田が攻守に躍動した。豊富な運動量とスピードを生かし、1得点2アシスト。「判断ミスもあったが、自分の特長を出せた」と胸を張った。
 県大会でベストイレブンに選ばれたが、決勝の藤枝東戦が不出来でその後の試合でスタメン落ち。「あの悔しさはずっと忘れない」。巻き返しを誓って全国舞台に臨んだ。
 前半に縦パスを引き出してゴールを奪うと、後半には鋭いクロスで神田の2得点をお膳立て。川口監督は「チャンスに顔を出し、今日一番目立っていた。また成長している」と目を細めた。

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