静岡聖光、2回戦敗退 目黒学院に5ー55 全国高校ラグビー

 第103回全国高校ラグビー大会第3日は30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で2回戦を行い、静岡県代表の聖光は目黒学院(東京第2)に5-55で敗れた。 photo01 聖光―目黒学院 後半20分、右隅にトライする聖光の斎藤凛=花園(写真部・久保田竜平)
 聖光は前半2分、目黒の留学生に突破を許して先制トライを奪われると、8分にも中央を破られて失点し前半で0-36と突き放された。後半に入ると、球を大きく展開して敵陣に攻め込んだ。20分にFB小野沢謙真が前進し、最後はナンバー8斎藤凜太郎が右隅にトライしたが、及ばなかった。
 ▽2回戦
 目黒学院(東京第2) 55(36―0 19―5)5 聖光


諦めない姿勢 新チームへ photo01 聖光―目黒学院 2回戦で敗退し肩を落とす聖光フィフティーン=花園(写真部・久保田竜平)
 初戦で強豪の秋田工を破り勢いを持って2回戦に臨んだ聖光だったが、目黒学院に全国レベルの厳しさを改めて突き付けられた。突破力のある相手の強力な留学生を止めきれず、計9トライを奪われる完敗だった。
 序盤の失点で大きくリズムが狂った。立ち上がりの8分間で、トンガからの留学生に立て続けに突破されてトライを許した。前半は自慢の攻撃も不発。FB小野沢は「体が大きい相手にどうするか判断しないといけなかった。自分たちのアタックをできなかったのが点差が開いた原因」と冷静に振り返った。
 それでも、0ー48と試合の大勢が決まった後半20分、聖光らしさを見せた。小野沢が懸命につないだ球を、2年生のナンバー8斎藤凜が右隅に抜け出してトライ。「自分でいくしかない」とノーサイドの笛が鳴るまで諦めない姿勢を貫いた。
 3回戦進出はならなかったが、全国最多出場、最多優勝を誇る秋田工を破る歴史的勝利を挙げ、静岡ラグビーの健在ぶりを示した。1週間の練習は伝統的に3日間のみ計6時間程度。「みんなラグビーに飢えているから好きでいられる」と松山監督。短時間集中により、花園で暴れ回るまで成長した選手をたたえた。
 元日本代表の宏時さんを父に持つ小野沢は注目を集める中、堂々とプレー。「強みを生かせるチームになって」と後輩に思いを託した。2試合連続トライを奪った斎藤凜は「新チームで意思統一し絶対(花園に)戻ってくる」と力強かった。
(運動部・名倉正和)

  photo01 聖光ー目黒学院 前半、攻め込む聖光の小野沢=花園(写真部・久保田竜平)   photo01 聖光―目黒学院 前半、ボールを競り合う聖光の藤田豪(右)=花園(写真部・久保田竜平)   photo01 聖光―目黒学院 後半、トライへとつながる突破を見せる聖光の小野沢(中央)=花園(写真部・久保田竜平)   photo01 聖光―目黒学院 後半、タックルを受けながらも攻め込む聖光の藤田武(中央)=花園(写真部・久保田竜平)    

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