能登被災地「余震続き、活動緊迫」 静岡県緊急援助隊第1陣が帰任
能登半島地震を受けて編成された静岡県内全16の消防本部239人による県緊急消防援助隊県大隊第1陣は5日、石川県珠洲市での活動を終えて各地に帰任した。静岡市では、同市消防局からの派遣隊員65人のうち6人が同日夜、池田悦章消防局長に活動内容を報告した。
2日時点では珠洲市へ向かう道路は寸断されていた。第1陣の大隊長を務めた同市消防局千代田署の鈴木英夫副署長(58)は「現地へと四苦八苦しながら前進を続けた」と話した。県大隊の先遣隊としてヘリコプターで現地入りし、捜索や救助を行った同署の望月辰久消防司令(47)は「被災地は静かで、声をかけても返事はなかった。家屋に押しつぶされて亡くなった方を15人近く搬出した。震度5強などの余震が続く中での活動は緊迫していた」と振り返った。
4日未明に珠洲市へつながる道路の通行止めが復旧した。鈴木副署長は「北上するにつれて家屋の倒壊や地面の陥没が増えていく光景が記憶に残っている。引き続き援助を行っていく」と強く口を結んだ。
県大隊は今後も人員を入れ替えて活動を継続する方針。