⚽藤枝MYFC 主力残り新加入10人、J1昇格へ「武器に」 新体制発表

 J2昇格2年目を迎える藤枝は8日、藤枝総合運動公園サッカー場で新体制発表会見を開いた。新加入選手10人の顔ぶれを見ながら就任4年目の須藤大輔監督は「J1に行くチーム編成ができた。既存選手と熾烈(しれつ)な争いになる」と今季を展望した。

J2藤枝に新加入した(前列左から)浅倉、シマブク、永田、梶川(後列左から)前田、芹生、内山、中島、カルリーニョス=藤枝総合運動公園サッカー場
J2藤枝に新加入した(前列左から)浅倉、シマブク、永田、梶川(後列左から)前田、芹生、内山、中島、カルリーニョス=藤枝総合運動公園サッカー場

 昨季は昇格プレーオフ圏(6位以内)を狙いながら12位。夏場に主力2選手がJ1移籍した後は8戦勝ちなしと苦境に陥ったが、終盤立て直し残留を決めた。シーズン後は昨季背番号10のMF横山が千葉に移籍したが、ほかの主力は残留。大迫希強化担当は「主軸が多く残って継続性の強みがあり、さらに特長を持った選手が来て新たな武器を得た」と自信を示した。
 決定力で注目を集めるのは、J1札幌、名古屋を経て加入したU―21(21歳以下)代表歴を持つFW中島。髪を藤色に染め、「今後の人生を変えるため、ここに来た。得点王を取る」と誓う。静岡学園高の全国選手権優勝メンバーで昨季特別指定でJデビューを果たしたMF浅倉(拓大)も今季は背番号8を付け、「得点とアシストとも2桁に乗せたい」と数字にこだわる。
 今季は藤枝市が市制70周年とサッカーのまち100周年で、クラブも15周年と節目を迎える。徳田航介社長は「ボールを保持する攻撃的なサッカーを貫くとともに、勝利という結果も求め、地域に明るい話題を届けたい」と決意を示した。

【2024年藤枝メンバー】
1 GK 岡西 宏祐
2 DF 川島 將
3 DF 鈴木 翔太
4 DF 中川 創
5 DF 小笠原 佳祐
6 MF 新井 泰貴
7 MF 水野 泰輔
8 MF 浅倉 廉
9 FW 矢村 健
10 MF 榎本 啓吾
11 FW アンデルソン
13 MF 大曽根 広汰
14 FW 中川 風希
15 MF 杉田 真彦
16 DF 山原 康太郎
17 FW 平尾 拳士朗
18 MF 小関 陽星
●19 MF シマブク カズヨシ
21 GK 菅原 大道
22 DF 久富 良輔
●23 MF 梶川 諒太
●24 MF 永田 貫太
26 MF 西矢 健人
●27 MF 前田 翔茉
●29 DF カルリーニョス
●30 MF 芹生 海翔
33 MF 河上 将平
●35 GK 内山 圭
41 GK 北村 海 チディ
●81 FW中島 大嘉
●99 DFウエンデル
※数字は背番号。●付きは新加入。
◇2024年藤枝スタッフ◇
 監督 須藤大輔▽ヘッドコーチ 仲田建二▽コーチ 養父雄仁、枝村匠馬▽GKコーチ 阿部謙作フィジカルコーチ 井田征次郎▽テクニカルコーチ 清家芳樹▽コーチ兼通訳 ジュリオ▽チーフトレーナー 秋山良範▽トレーナー 江本賢吾、鈴木一正▽主務 青山真也▽副務 和田伊吹


新加入選手のコメント
 MF浅倉(拓大、静岡学園高出) 狭いスペースでパスを受け、ターンしてドリブルでゴールを狙う。得点とアシストでチームを勝利に導く。
 MFシマブク(新潟) 自分は明るい性格。ドリブルと運動量、裏への抜けだしでゴールに向かう姿勢を見てほしい。
 MF梶川(東京V) (34歳で)最年長としてピッチ内外で貢献したい。運動量を武器に、かゆいところに手が届く働きをする。
 MF永田(中京大) スピードと走力が自分の特長で、目に見える結果を出したい。どこでも寝ることができるのも長所。
 MF前田(常葉大、清水桜が丘高出) 藤枝市出身なので地元を盛り上げたい。スピードあるドリブルからパンチのあるシュートを打つ。
 DFカルリーニョス(ボタフォゴSP) ヘディングの強さとスピード、パス出しに自信がある。失点を減らし、J1昇格を実現させたい。
 MF芹生(鹿児島城西高) どんな状況でも冷静にプレーできるのが自分の強み。最年少だが、勢いを持ったプレーがしたい。
 GK内山(鳥栖) 須藤監督が目指す究極のエンタメサッカーを実現する一つのピースになりたい。フットプレーで勝負する。
 FW中島(札幌) 速い、強い、高い。誰でもわかるプレーで観客を魅了したい。伸び代もある。チームと一緒にのし上がる。
 ★DFウエンデル(アソシアソン・ポルトゥゲーザ・ジ・デスポルトス)は合流前で会見を欠席。
 ※()内は前所属。

守備強化へ守護神・内山復帰 ブラジル人DF2人も補強
 超攻撃的サッカーを掲げ、昨季の得点数はリーグ6位タイだったが、失点数はリーグワースト。J1昇格を実現するためには守備の強化が必須条件になる。
 GKには2022年にJ3ベストイレブンに輝きJ2昇格に貢献した内山がJ1鳥栖から復帰。大卒2年目の北村との守護神争いを見据え、「流れが悪くなっても最少失点で抑え、無失点の試合を増やしたい」と意気込む。「GKはボランチ」と明言する須藤戦術で、内山の左足の正確なキックから攻撃の組み立てが安定すれば、自陣深くでのパスミスも減るはずだ。
 新たに加わるブラジル人DFのカルリーニョスとウエンデルはともに身長190センチ。指揮官は「ビルドアップで圧力を受けても回避できる足元の技術が一番のポイント」と選考基準を説明した上で、「セットプレーの攻守などで空中戦も優位に立てる」と期待を寄せる。
 (運動部・寺田拓馬)

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