静岡人インタビュー「この人」 「ジャパン・ケーキショー東京」で最高賞に輝いた 小河路理那さん(浜松市中央区)

 2023年10月末に都内で開催された国内最大級の洋菓子コンテストのシュガークラフト工芸菓子部門で、最高賞となる連合会長賞を受賞した。「不思議の国のアリス」の世界観をイメージした独創的な造形が高く評価された。浜松調理菓子専門学校(浜松市中央区)で実習助手として勤務する。26歳。

小河路理那さん
小河路理那さん

 ―制作過程は。
 「夏ごろから2カ月ほどかけてアイデアを形にしていった。ウエディングケーキをイメージした応募作品が多い中、本や時計、ウサギなどを複雑に組み合わせた新しいケーキを目指した。かわいらしさを意識し、ウサギの顔のふくらみや毛並みなどを細かい作業で仕上げた」
 ―受賞の感想は。
 「あえて珍しい形にしたので、どのような評価を受けるか分からない部分があった。生徒を指導する立場なので、入賞を逃すわけにはいかないとの重圧も感じていた。最高の結果が出たことには驚いたが、ホッとした思いもある」
 ―次回コンテストに向けて。
 「学生は毎年入れ替わり、初歩的な指導から始まるため、自らの技能向上にはつながりにくい。意欲を保つためにもコンテストへの参加は大切だと考えている。今回は不安を持ちながらの出品だったが、次は自信を持って制作に臨み、連覇達成を目指す」
 ―今後の目標は。
 「私は現在勤務している専門学校の卒業生。生徒たちと年が近いこともあり、技能を習得する上でどのような点に苦労しているかなど、何となく分かる。相談してもらいやすい雰囲気をつくり、生徒の目線に立った助言を心がけたい。授業を受け持つようになる時に備えて日々成長していけたら」
 (浜松総局・岩下勝哉)

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