静岡学園と浜名が決勝進出 男子サッカー・静岡県高校新人大会

 男子サッカーの静岡県高校新人大会は27日、準決勝を愛鷹総合運動公園多目的競技場で行い、2大会ぶり17度目の優勝を狙う静岡学園と連覇で4度目の頂点を目指す浜名が決勝に進出した。
 静岡学園は浜松開誠館と1―1からPK勝ちし、浜名は藤枝東を2―1で下した。
 決勝は28日午後1時からエコパスタジアムで行う。

浜名 堅守速攻で藤枝東下す
 ▽準決勝
 浜名 2(1―1 1―0)1 藤枝東
 ▽得点者【浜】鈴木士(津田)小島【藤】村上(柳川)

 【評】浜名が決定力で上回り、藤枝東を2―1で破った。
 浜名の先制点は前半13分、津田がつなぎ鈴木士がゴール中央で詰めた。藤枝東の反撃は前半終了間際、CKから村上のヘディングシュートで同点とした。
 しかし、浜名は後半8分に小島のロングシュートで勝ち越すと、守備を固めて速攻を仕掛け勝ちきった。

浜名―藤枝東 前半13分、先制点を決めて喜ぶ浜名のMF鈴木士(中央前)=愛鷹総合運動公園多目的競技場
雪辱の思いぶつけ 小島が決勝点
 雪辱の思いをぶつけた浜名が藤枝東を撃破。「絶対に勝ってやろうと、高いモチベーションがあった」。決勝点を挙げたDF小島は会心の笑みを浮かべた。
 藤枝東には全国選手権県大会で3年続けて敗れ、「悔しさを糧にしてきた」と内藤監督。前半から両サイドを広く使う相手にボール保持率で下回ったが、守備ブロックをつくって速攻を狙った。
 前半13分に先制点を決めたのは1年生のMF鈴木士。正確なパスが持ち味だが、得点場面ではゴール前まで進入し、「セカンドボールを拾うのも得意。こぼれ球を狙っていた」と振り返った。
 試合を決めたのは後半8分の小島の得点。ピッチ中央付近からボレーでロングボールを入れるとGKの頭上を越え、そのままゴール。指揮官は「ラッキーだが、チームの勢いが表れた」と評した。
 昨年は県新人大会を制し、選手権県大会は準決勝で敗退したが、プリンスリーグ参入戦を勝ち上がり昇格を決めた。1年生からレギュラーの小島は「先輩は新人大会に勝って波に乗った。自分たちも1タッチでつなぐサッカーで静学を倒し、連覇を果たしたい」と決意を固めた。

静学 PK戦で開誠館に辛勝
 ▽準決勝
 静岡学園 1(0―0 0―0 延長 1―1 0―0)1 浜松開誠館
 (PK4―1)
 ▽得点者【静】大木【浜】浜中(安藤)

 【評】互角の戦いから静岡学園がPK戦で浜松開誠館を下した。
 試合を通じボール保持率で上回ったのは浜松開誠館。静岡学園は個人技を生かし切れず前後半を終了した。
 延長前半7分に浜松開誠館の浜中がCKを頭で合わせると、静岡学園も終了間際に大木のゴールで同点に。PK戦は静岡学園が4人続けて決め勝利した。

静岡学園―浜松開誠館 PK戦でシュートを止める静岡学園のGK有竹=愛鷹総合運動公園多目的競技場

1年生守護神有竹が活躍
 「内容はまだまだ」。PK戦を制しても指揮を執る静岡学園の斉藤部長は顔をしかめ、試合を総括した。
 浜松開誠館の前線からのプレスを受け、ボールを相手陣まで思うように運べなかった。エース大木は同点弾を決めたが、「少ないタッチでゴールに向かいたかったが、中盤で前を向けなかった」と反省の弁を口にした。
 チームを救ったのは1年生守護神の有竹。PK戦で1、2本目を止め、勝利への流れをつくった。2本目の前にはDF矢沢からキャプテンマークを託され左腕に巻いてプレー。「読み通り。自信を持って飛んだ」と胸を張った。
 J1東京V入りした昨年の主将GK中村から「次を頼むぞ」と後継指名を受けた。「背中を追いかけている。決勝は正確なキックでビルドアップでも特長を出し、存在感を示したい」と誓った。
 

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