【静岡県高校新人大会・男子サッカー】静岡学園ぶっつけ1冠 大会直前始動も貫禄2発 浜名、連覇逃す

 男子サッカーの静岡県高校新人大会は28日、決勝をエコパスタジアムで行い、静岡学園が2―0で浜名を下した。静岡学園は2大会ぶり17度目の優勝。浜名は縦に速い攻撃で対抗したが無得点に終わり、連覇を逃した。 ▽男子決勝 静岡学園 2(1―0 1―0)0 浜名 ▽得点者【静】池田、大木 photo03 優勝を果たして喜ぶ静岡学園の選手=エコパスタジアム(写真部・小糸恵介)
 【評】効果的に得点した静岡学園が2―0で浜名を退けた。前半は一進一退。静岡学園がボールを保持したが、浜名も縦に速い攻撃で対抗した。静岡学園は池田のミドルシュートで36分に先制。後半12分には大木が右足を振り抜き、追加点を挙げた。浜名は前線からプレスを掛け続けたが、無得点に終わった。

池田が先制ゴール!エース大木弾!! 「これからチームの色を出す」 photo03 静岡学園―浜名 前半36分、右足で先制ゴールを決める静岡学園・池田(左)
 役者が要所で力を発揮した静岡学園が2大会ぶりに新人大会を制した。「自分たちには粘り強さがある」。エース大木は好スタートを切った新チームに手応えを示した。
 前日の準決勝浜松開誠館戦はPK勝ち。苦しい試合を乗り越え、得点の意識を高く持って決勝に臨んだ。先制点を奪ったのは左サイドの池田。前半36分、中にカットインして右足を振り抜くと、ボールはきれいな弾道でゴール右隅に。「得意な形。自分の得点で流れをつくれた」。攻撃の核を担う背番号11は誇らしげに振り返った。 photo03 後半12分、追加点を奪い、駆け出す静岡学園・大木(中央)
 試合を決めたのは大木。後半12分にゴール前でスライディングしながら右足で追加点を挙げた。J1川崎入りした昨年の大黒柱・神田から背番号9を受け継ぎ、「自分はタイプが違うが、プレーでチームを引っ張りたい」と覚悟を新たにした。
 全国選手権に出場したため、新チームが始動したのは今大会直前。ぶっつけ本番で1試合ごと、その場で選手間ミーティングを行って反省点を挙げ、修正を図ってきた。DFの矢沢主将は「突出した選手はいないが、みんなで意見を出し合いまとまりがある」と団結力を強調する。
 目標はあくまで全国制覇。新人大会の指揮を執った斉藤部長は「これからチーム内の競争が始まる。経験を積み上げ、今年の色を出してほしい」と選手に一層の奮起を促した。
(運動部・寺田拓馬)
浜名 西部初連覇ならず photo03 後半、ボールを追う浜名・野沢(手前右)
 県西部勢初の大会連覇を狙った浜名だったが、静岡学園の高い個人技を前に、持ち味を十分に発揮できず屈した。前半は持ち前の縦に速い攻撃でリズムをつくり相手ゴールに迫った。それだけに内藤監督は「前半の流れがいい時間帯に点を取りたかった」と悔やんだ。
 勝敗を分けたのはゴール前の決定力だった。前半はシュート数が相手の4本に対し、浜名も3本とほぼ互角の展開。だが、相手は前半終了間際に個の力でゴールをこじ開けたが、浜名はゴール前での精度を欠いたのが痛かった。
 メンバー全員が西部地区出身者。昨秋の全国選手権県大会4強に続き上位に入ったのは胸を張っていい。今季はプリンスリーグに復帰し強豪としのぎを削る。野沢主将は「今のままでは足りない。守備で走って主導権を握りたい」と誓った。
(運動部・名倉正和)

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