静岡人インタビュー「この人」 松崎野球スポーツ少年団を初の静岡県大会制覇に導く 山田太一さん(松崎町)

 1977年に発足した伝統ある少年野球のチームで指揮を執る。松崎町を拠点に活動し、松崎、西伊豆、下田の各市町の小学生をコーチ2人と指導。昨年11月に4年生以下が参加する県大会で優勝するなど好成績を収めている。町職員。44歳。

山田太一さん
山田太一さん

 ―監督になった経緯は。
 「息子の少年団加入を機に関わるようになり、2017年に監督になった。子どもの頃から野球好きで、社会人までプレーした。野球のために下宿していた高校時代、集団生活を通じてコミュニケーションや自ら行動する大切さを学んだ。野球で得たことを教えたいと思った」
 ―指導方針は。
 「チームのために先を予測して動き、少ないチャンスをものにできる人になってほしい。例えば、ボールを拾い集める人がいなければ練習も円滑に進まない。また、ピンチの時でも得点できるなど、ここ一番で結果を残そうと踏ん張る強い気持ちは大人になっても大切だろう」
 ―過疎地でスポーツができる環境を整備する意義は。
 「少年団は大人が子どもを地域で育む最もいい機会。保護者会などで家族以外の大人と関わり、同じ目標を目指す中でともに頑張る経験はなかなか味わえないはず。結果を残せたのは人が少なく小さいまちだからという言い訳をやめたから。みんなで力を合わせればできるんだと自信を持つきっかけになった」
 ―今後の目標は。
 「新年度は6年生の人数が少なく5年主体の厳しい年になるが、再び県制覇ができるよう取り組む。厳しい練習をする子どもたちに負けられないし、エネルギーをもらっている。毎週のようにグラウンドにいられるのは、家族の理解があってこそ。感謝を忘れず活動を続けたい」
 (松崎支局・太田達也)

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