静岡県ボランティア協 穴水に拠点 3月にも稼働へ準備 能登地震

 能登半島地震被災地での災害ボランティア活動本格化に向け、静岡県ボランティア協会(小野田全宏理事長)が認定NPO法人レスキューストックヤード(名古屋市)と協力し、40人程度の災害ボランティアが宿泊できる活動拠点を石川県穴水町に設置、運営する方向で調整していることが31日までに、関係者への取材で分かった。3月ごろの稼働開始を想定し、同町などの避難所で被災者の心身を癒やすため、足湯サービスなどの活動を行う。
 日本財団の助成金を活用し、穴水町社会福祉協議会の所有地を借りてプレハブ2階建ての拠点整備を目指す。1階に事務所と倉庫、2階に静岡県や愛知県などの災害ボランティアが宿泊滞在できる部屋を設ける。
 同協会は、2018年の西日本豪雨や16年の熊本地震などの被災地にも災害ボランティアを派遣したが、既存の建物を借りて拠点にすることが多かった。建物を設置するのは東日本大震災で岩手県釜石市や大槌町に整備して以来となる。
 穴水町は静岡県の支援先となっている。同協会の関係者は1月22~24日に同町を訪れ、町や町社会福祉協議会、同NPOの関係者と事前協議を行った。小野田理事長は「現地の断水被害が復旧し、災害ボランティアの受け入れが拡大する3月ごろから拠点を稼働させたい」と話す。
 同協会は穴水町に設ける活動拠点や災害ボランティア活動の資金を集めるため、1月10日から「能登半島地震災害ボランティア支援募金」を受け付けている。31日には静岡市葵区のそば店「戸隠」が12万円を寄付するなど、これまでに91件計121万円の善意が寄せられたという。
 (社会部・瀬畠義孝)

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