⚽藤枝MYFC 練習試合で攻撃陣猛アピール エース矢村2得点、榎本右サイド挑戦

 J2藤枝は九州リーグの都農と霧島市の国分運動公園多目的グラウンドで練習試合(45分3本)を行い、8―1で大勝。レギュラー奪取へ攻撃陣が猛アピールし、組織的な守備も成熟度の高まりが見えた。
藤枝―都農 右WBに入ってゴール前に攻め込む藤枝の榎本=国分運動公園多目的グラウンド
 ▽練習試合(45分×3本)
藤枝 8 1―0 1 都農
     3―0
     4―1
 ▽得点者 矢村2、前田、アンデルソン2、永田、中島、小関

 【1本目メンバー】GK 内山▽DF 中川創、川島、鈴木▽MF 榎本、水野、新井、大曽根▽FW 中川風、矢村、浅倉
 【2本目途中からのメンバー】
 GK 北村 ▽DF 久富、小笠原、山原▽MF 前田、西矢、平尾、永田▽FW アンデルソン、中島、芹生
※記録は藤枝のみ


 須藤監督が「現時点でいい選手を試す」と送り出した1本目メンバーはGK内山、CB川島を中心に最終ラインでパスを回し相手を引き付けた上で、攻撃を組み立てた。
 昨季終盤にエースの座を勝ち取ったFW矢村は“今季初ゴール”を含む2得点。「もっと決めきる、やりきるシーンをチーム全体で突き詰めないと」と指摘したが、2本目で背後からの浮き球を反転しながら直接ボレーで決め、優れた得点感覚を見せつけた。
 左WBで不動のレギュラーだった榎本の右WBもテスト。今季の背番号10は惜しいシュートを放ち、「体の向きが逆でもやりづらさはない。ゴール前のボックスに入り、シュートを意識している」とより得点にこだわる姿勢をプレーで示した。藤枝―都農 2本目で技ありのボレーシュートを決める藤枝のFW矢村=国分運動公園多目的グラウンド
 須藤監督がこの試合のテーマに提示したのは「状況認知」。臨機応変にハイプレスでボールを奪いに行くか、ミドルブロックを固めて守るか。4本目にカウンターから失点したが、指揮官は「よく応えてくれた。確実にステップアップしている」と評価した。練習試合を重ねながら鹿児島キャンプは後半に入り、開幕の先発争いが激しさを増してきた。
(運動部・寺田拓馬)  大卒1年目MF前田“プロ初ゴール”
 大卒1年目のMF前田がうれしい“プロ初ゴール”を挙げた。藤枝―都農 2本目で“プロ初ゴール”挙げた藤枝のMF前田(左端、27)=国分運動公園多目的グラウンド
 2本目途中から右WBに入るとまもなく、逆サイドからのクロスがこぼれたところを見逃さず、左足を振り抜いた。利き足とは逆だが、「左の方が力まず打てる。うまくミートできた」と満面の笑みを見せた。
 スピードを生かした突破が魅力だが、運動量が課題。この日は3本目の最後まで出場し、鋭いクロスを繰り返し上げて好機をつくった。「守備も含め、弱点の改善に取り組んでいる。仲間の厳しい指摘を糧に成長したい」と決意を新たにした。

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