若者らのNPO 浜松市長と懇談 「伝統芸能 継承モデル広げたい」 市に連携、協力求める

 浜松市はこのほど、中野祐介市長と市民が昼食を取りながら懇談する「市長と話そう」を市役所で開いた。市内の若者が中心となって活動するNPO法人「わたぼうしグランドデザイン」(山本逸斗代表理事)のメンバーら5人が参加し、8年前から取り組んでいる地域伝統芸能の継承活動について紹介した上で、市との連携や協力を求めた。

中野市長(前列中央)と意見交換したNPO法人「わたぼうしグランドデザイン」のメンバーら=浜松市役所
中野市長(前列中央)と意見交換したNPO法人「わたぼうしグランドデザイン」のメンバーら=浜松市役所

 同NPOは中山間地域事業の一環として、市指定無形民俗文化財「勝坂神楽」(天竜区)と国指定重要無形民俗文化財「川名のひよんどり」(浜名区)の継承活動に従事。現在は大学生を中心に社会人や中高生、専門学生など約30人が参加している。
 山本代表理事らは担い手の高齢化や減少で運営が困難になっていた昨年10月の勝坂神楽を主体的に開催したり、1月の川名のひよんどりでインターネットラジオによる発信や地元の子どもたちと連携したシャッターアートを初めて行ったりしたことを伝えた。中山間地域事業リーダーの古水しおりさん(静岡文化芸術大3年)はデジタル技術を活用した継承活動の可能性を紹介し、「持続可能な継承モデルを浜松から全国へ広げたい」と述べた。
 中野市長は活動に敬意を表し「若い感性によるアイデアは参考になる。地域の伝統活動はもちろん、地域そのものを守っていけるよう頑張りたい」と語った。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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