「額田女王」挿絵原画展10日開幕 上村松篁の作品一堂に 浜松・秋野不矩美術館で搬入作業 

 浜松市秋野不矩美術館は10日に開幕する特別展「上村松篁(うえむらしょうこう)が描く万葉の世界『額田女王(ぬかたのおおきみ)』挿絵原画展」(同市、同市文化振興財団主催、静岡新聞社・静岡放送共催)を控えた7日、同市天竜区二俣町の同館で作品の搬入作業を行った。

開幕に向け、搬入作業が行われた展示会場=浜松市の秋野不矩美術館
開幕に向け、搬入作業が行われた展示会場=浜松市の秋野不矩美術館

 浜松市で学生時代を一時過ごした作家井上靖(1907~91年)による歴史小説「額田女王」の週刊誌連載の際で使った松篁による挿絵や、連載後に刊行された画集の扉絵など、松伯美術館(奈良市)所蔵の138点を展示する。
 中大兄皇子と額田女王を描いた「鬼火」のほか、飛鳥時代から奈良時代までの春の風景をイメージした「万葉の春(小下絵)」など、人物の表情や衣服を繊細に描いた作品が目を引く。学芸員の田中宏子さんは「見応えのある多くの作品で、万葉の世界を堪能してほしい」と話した。
 会期は3月24日まで。月曜休館(12日は開館、13日に休館)。観覧料は一般800円、高校生以上の生徒と学生500円、70歳以上400円、中学生以下無料。問い合わせは秋野不矩美術館<電053(922)0315>へ。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞