記者コラム「清流」 付加価値向上策に注目

 経営者らに新年の展望を尋ねる中で「付加価値の向上を目指す」という趣旨の言葉を頻繁に聞いた。人手不足に加え、原材料やエネルギーの高騰といった先が読みにくい環境が背景にあるからこそだと感じた。
 マックスバリュ東海の作道政昭社長は、消費者の節約志向が強い中でも選ばれる商品づくりや、地域コミュニティーの場になるような店舗づくりなどを挙げた。浜松ホトニクスの丸野正社長は、高度な技術導入を通じ、今後の拡大を見込む自動運転車のセンサー需要などに備える狙いを語った。経営者は、価値創造を進め、自社を成長させる強い意思を持っている。
 個々の企業が躍進すれば新たな取引が増え、新産業創出の下地にもなる。浜松地域全体の付加価値向上に向け、各企業の挑戦に注目したい。
(浜松総局・白本俊樹)

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